Thursday, November 06, 2008

牡蠣

平成20年11月6日 

【牡蠣(カキ)の季節到来】

地球温暖化の影響で東北の牡蠣漁は今年は大分遅れて居ます。 従ってまだお腹に卵子を抱えて居りチョット黄色っぽい牡蠣を市場で見かける事が多くなりましたがやはり牡蠣は真白になってからが美味ですから魚屋で選ぶ時は白い物を選びましょう。

料理する時は焼くか煮るか揚物にするかキッチリ料理する事が大事で中途半端に焼くと味を楽しむ事は出来ませんので御注意下さい。

最近はスーパーでも「生食用」と表示したものが広く出回って居ますから出来れば生で食して頂きたく思います。 生の魚を食べる事には今でも抵抗のある欧米人ですが牡蠣だけは例外で皆好んで生の味を楽しんで居ます。

米国で高級牡蠣として高い評価を得て居るのが何と「クマモト」と呼ばれる牡蠣でこれは主に西海岸ワシントン州ピュージェット湾で養殖されて居る物で日本と違って人工孵化させた物を浜辺に放ち1~2年後に収穫すると言う大変ユニークな養殖法を採用して居ます。 一般的な物と違って小ぶりですが厚みがあり大変美味です。 海の中で自由に動き回りながら育つ事から日本の養殖物とは違ったより自然に近い味になる物と思われます。最近は日本にも輸出されて居ますからオイスタ-バ-でお試し下さい。

名前からも判る様に1920年代に熊本県から米国に入って来た種牡蠣が天然物であった事もあり生命力が強く生き残ったと考えられます。 原種はシカメガキと呼ばれ今でも熊本の海に生息するとの事ですが養殖物はありません。

以上牡蠣のお話でした。

井上 出

魚の流通

平成20年11月6日 

【魚の流通を変えたい】

以前にもお伝えしましたが魚の流通は仲買人を何人も通す為に漁師の手取りは平均して小売価格の3割に過ぎません。 政府は漁業支援と言う事で重油代金値上り分を補助金と言う形で出して埋めて居ますがその前に流通にメスを入れ漁師の手取りを少なくとも4割に上げる必要があります。

漁師の平均手取りが小売価格の30%平均とお伝えしましたが今旬の秋刀魚(サンマ)の宮城県釜石の秋刀魚船の最近の手取りはキロ当たり50円となり一匹当たり10円にもなって居ません。

東京のス-パ-に並んで居る秋刀魚はこのところ値段が下がって居ますがそれでも1匹80円前後して居ますから何と浜値の8倍になって居ます。 庶民の魚であり秋の味覚の王様である秋刀魚を2匹100円位で販売して貰いたいと思いますが現状では難しい様です。

農作物は生産者の手取りが小売値の4割平均ですから少なくともその位になる様政府は流通改善の為の特別委員会を設けて取り組んで貰いたいと思います。

井上 出

Wednesday, November 05, 2008

サントリービール

平成20115

【サントリ-ビ-ル遂に黒字化の願い成就】 

サントリ-のビ-ル部門は長年にわたり赤字を出し続け過去にはビール部門からの撤退も度々話題に上がったのですがビール事業参入以来46年目にして遂に黒字化に成功したと言うニュースにその執念成就に先ずは喝采を送りたいと思います。

併し毎年数十億円の営業損失を出し続けて来た事からその膨大な損失を埋めるには今後十年以上掛ると思いますが取敢えずは今年12月期に10億円前後の営業利益を確保すると言う事で結構な事だと思います。

一方サッポロは売上高3位の地位をサントリーに明け渡す事になりこれはサッポロにとっては大変な事態でこのところその保有資産を狙っての外資の買収計画が噂されるサッポロにとっては一大事で当分サッポロの動きには注目したいと思います。

銀行の合併、保険業界・製薬業界の統廃合は日本企業が外国企業と同じ土俵の上で戦って行く為に必要な動きである事は判りますが規制緩和そして経済のグローバル化によって自動車業界にも再編の動きが出て来て居ます。日本丸は今後順風満帆とは行きそうもありません。

そしてブルドックソースの様な純血主義はもう通用しない時代に入ったのです。

井上 出

投資家の予見

平成20年11月5日

【米国の投資家ウォ-レン・バフェット氏は今回の金融恐慌を予測し警告して居た】

2003年2月にウォ-レン・バフェット氏は「デリバティブ(金融派生商品)は金融上の大量破壊兵器」であると自らが率いる米バ-クシャ-・ハザウェイ社の年次報告で指摘して居たと言うニュ-スが先日の日経「大機/小機」で紹介されて居ました。

やはり世界的に有名な投資家は違います。 ウォーレン・バフェット氏は前述の投資会社を1998年に買収した際にその関連会社の中にジェネラル・リ-証券と言うデリバティブ取引を行って居た会社があったのですがこの会社を清算して終ったと言うのです。

ウォーレン・バフェット氏は「本来デリバティブ取引はゼロサムゲ-ムの様なもので取引の一方が利益を出せば他方は損失を被る」と言うのです。 そしてデリバティブ取引を評価するに際しこれは「市場価格評価」ではなく「幻想価値価」だと喝破したのです。 そして事態は彼の予測通りに問題を次々と呼び遂に今日の世界的金融大恐慌を招いて終ったのです。

流石世界に知られる投資家だけの事はあると唯々感服した次第です。

井上 出

水陸両用機

平成20年11月4日

【水陸両用飛行機を民間グル-プが開発】 

既に御承知と思いますが平成15年東大阪の中小企業の親父さん達が人工衛星「まいど1号」を開発しましたがこの事に触発されてこれ又東京の中小企業が集まって水陸両用飛行機を開発しました。

この組織は水上機研究会と呼ばれ東京大学工学部航空宇宙学科と提携しその共同研究拠点を東大本郷キャンパスに置き毎週金曜日の午後に設計連絡会を行って来たと言うのです。

そしてこの会合は今年の5月で30回を迎え参加者多彩で中小企業関係者だけではなく国際線パイロット・ジャンボジェット機教官・アマチュアパイロット・港湾技術者・大学教官・高校教師・学生・セ-ルスエンジニアと多岐の分野で活躍中の人達で構成されて居るとの事です。

従来の水上機は内海・湖沼地帯など静かな水面から離発着する様に設計されて居り海洋もしくは波立つ海面での運用が困難であった事から耐波性の高い非線形支持機構付きフロートシステムなるものを開発したのです。

更に海水による腐食問題を解決する為FRP複合材の大量採用によって耐腐食性を向上させる事にも成功したとの事です。

そして従来は通常の飛行機に比較し巡航時に摩擦抵抗や形状抵抗が大きく2倍以上の直接運航費が掛って居たものを機体形状の洗練化・表面積削減化・複合材料の特質を生かした軽量構造様式を進める事で通常機に近い運航費で飛べる様に改善したと言うのです。

先日取敢えずMLP(マイクロ・ライト・エアプレーン)用フロートシステムの製造を開始し今年の秋には販売開始するとの水上飛行機開発事業協同組合副理事長櫻井達美氏の発表がありました。

恐らくMLPフロートシステムは世界中で広く受け入れられると思われますからこの様な開発に対しては政府から充分な補助金を出して貰いたいと思います。 日本の将来はこの様なベンチャ-グル-プの活躍に掛って居る訳で是非支援の輪を広げて欲しいと思います。

井上 出

現代女性考

平成20年11月4日 

【現代女性は毛むくじゃらの男は嫌い】 

新宿伊勢丹メンズ館にある男性向けエステは仲々予約が取れない程繁盛して居り又男性用化粧品やおしゃれな下着も良く売れて居りそれを真似て地方の百貨店もメンズ売り場を拡張して居ます。 男も化粧する時代に入ったのです。

東京のデルタ・アイディ総合研究所の調査によると2008年度のメンズエステ市場は前年度比9%増の413億円と言うのですからこれは大変なマーケットに育った事になります。

東京新宿に本社のあるTBCグル-プは全国にエステサロン200店を展開中と言うのですからもうビックビジネスと言えましょう。 ひげの永久脱毛や腹回りを中心に行うメタボ対策マッサージコースは大人気との事。

そして清潔感があって体毛の薄い男性が最近の若い女性達の理想像と言う事でひげだけではなく体毛の永久脱毛に来るお客さんがこのところ増えて居るそうです。 毛むくじゃらの男らしい男はもはや気味が悪い存在になって終ったのです。

東京港区にある高級会員制サロン「粋然荘」と言うエステは入会金20万円年会費1万円でその都度高額利用料を支払わなければならないのですが既に登録会員は100名を超したとの事。 女性同様眉毛を細くしたり場合によっては完全に剃って眉を自分で書く若者が急増中とあっては我々の出番はもはやありません。 「老兵は消え行くのみ」。

井上 出

Wednesday, October 29, 2008

銀行の冬

平成20年10月29日 

【日本の銀行に再び冬の時代到来】

米国の地銀が既に16行倒産し今後更に増えると見られて居ますが日本の地銀も例外ではありません。 公的資金を資本注入すると政府が発表しましたが株価暴落の結果特に地銀は経営不振に陥って居ます。

10月10日の時点で倒産水準である株価100円を切った地銀が続出して居ます。 次の5行は大変な状況にある事を株価が示して居ます。

関東つくば銀行    34円
岐阜銀行    40円
福島銀行       52円
大東銀行       58円
高知銀行       65円

経営不安説が広がると取り立て騒ぎが起き上記の5行は倒産する可能性もあるのです。 大手市中銀行も特価の暴落・サブプライム関連の焦げ付き更には不良債権の増加で四苦八苦の状態にあるにも拘らず東京三菱UFJや三井住友が外国への大型投資を実施した事に私は懸念を抱いて居ます。

東京三菱UFJは今期の利益1,000億円にすぎないのですが何と9,000億円をメリル・リンチ社に投資し株式を取得すると言うのですから若しメリル・リンチが倒産する様な事があれば大変な事態を招く訳でこんなリスクを何故求めるのか私等には理解出来ません。 そして資金不足から増資をすると言うのですから何を考えて居るのでしょうか?

世界中の銀行にとって冬の時代は当分の間続く事でしょう。

井上 出

Tuesday, October 28, 2008

偶感

平成20年10月28日

以前にもお伝えしましたが私は無神論者ではありませんが特定の宗教を崇拝しては居ません。 全ての宗教の源を辿れば大神様に行きつくと考え世の中に存在する宗教は全て大事にしたいと思って居ますが特に祖先の霊は大事にして居ます。

渋沢栄一氏は500余の会社の設立に関与したとその曽孫の渋沢健氏が先日の健氏を囲む会で話して居ましたが私の親戚が宮司をして居た福島白河の南湖神社も渋沢氏が建立したもので立派な茶室もありました。

そこで私は健氏に渋沢栄一氏は神道を崇拝して居たのかとお聞きしたのですが答えは「NO」で特定の宗教を信仰する事はなく但し天空の神の存在は認めて居たと知り私同様大神様の存在を認めお天道様に恥じない人生を送られたとお聞きし嬉しく思いました。

民族紛争に加え世界各地で宗教戦争が現在も絶えませんがこれは本当に悲しい事で全ての宗教がお互いの存在を認め合い平和な世界を構築して欲しいと心から願って居ます。

井上 出

渋沢氏の話

平成20年10月28日

【渋沢栄一氏の曽孫渋沢健氏を囲む会】

日本イスラエル商工会議所(JICC)の10月例会に渋沢健氏を招き渋沢栄一氏の話に加え渋沢健氏が立ち上げた30年物投資信託の話を聞きました。

日本に近代産業を起し近代会社経営手法を導入した渋沢栄一氏の事は皆さん良く御存知だと思いますが渋沢氏が関与し設立した会社は500社以上あったと言う話には驚きました。

日本最初の銀行第一国立銀行を立ち上げたのも渋沢氏で東京都中央区日本橋兜町4-3がその銀行の発祥の地だとの事ですが設立に際し予定の出資金が仲々集まらず苦労した様ですがその際渋沢氏は次の様な発言をしたとの事です。 「銀行は大きな河の様な物だ。 銀行に集まって来ない金は溝に溜まって居る水やポタポタ垂れている滴と変わりない。」

近頃の若者は元気が無いと我々は嘆きますが渋沢氏は同じ様な苦情を発して居ます。 「老人が懸念する程に元気を持って居らねばならぬ筈であるのに今の青年は我々老人から”もっと元気を持て!!”と反対の警告を与えねばならない様になって居る。」

事業に取り組む姿勢として「何処までも大胆に剛健にやれ」と檄をとばして居たと言う事ですがこれは現代の事業経営上も心すべき事だと思います。

コーポレ-ト・ガバナンス(企業統治)がこのところ叫ばれて居ますが渋沢氏は多数株主から嘱託されて居ると言う事を自覚し自己所有の財産以上の注意を払って管理しなければならないと説いて居たとの事で公益企業を私物化した東京ガスの安西氏に聞かせてやりたいと思います。

論語と算盤と言う懸け離れたものを一致させる事が大事として正しい道理の富を求めよと説いた渋沢氏は論語の次の言葉を大事にして居られたそうです。

論語講義: 「雍也第六 20」

「子の日く。 これを知る者はこれを好む者に如かず。 これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」 物事を知る事は大事だが知る事よりも好きである事が大事で更に好きである事よりは楽しむ事が大事と言う意味だそうですが何事に取り組むにもその事を楽しむ心が大事だと言う教えなのです。

今回の例会から沢山の事を勉んだ様な気がします。

井上 出

Monday, October 27, 2008

死刑執行

平成201027日   

【死刑執行について】 

鳩山邦夫法相が在任中に連続的に死刑を執行した事に対し批判もあった様ですが理由も無く唯徒に死刑執行を引き延ばして来た歴代の法相こそ責められるべきで朝日新聞の様に鳩山氏を死神呼ばわりするのはお門違いです。

私が常務理事をして居る文教人懇談会と言う異業種交流会には鳩山邦夫代議士も時々出席するのですが死刑執行命令に署名する時の何とも言えない複雑な気持を語って居ましたが辛い仕事だと思います。

併し法相を拝命した以上死刑執行は重要な仕事の1つですから今後も法相は規定に従って執行命令を出して貰いたいと考えます。

105日付読売新聞に日本に於ける死刑執行方法について詳しい記事がありましたが明治15年以来絞首は死刑の執行方法として行われ現在に至って居ると知りました。 私は最近は電気椅子であろうと想像して居たのですが今でも死刑囚は刑場の中心にある踏み板の上に立たされ首にロープを巻かれ別室の刑務官3人が一斉に執行ボタンを押すとその中の1つと連動した踏み板が下方に開き死刑囚は落下し自分の身体の重みで首の骨が折れ呼吸が止まるとの事です。

瞬時に意識を失う為に本人は苦痛を感じないと言うのですが平均で約15分間心臓は動き続けると言うのですから残酷な話です。

電気椅子やガス室での執行が主流であった米国は1980年代から苦痛が少なく人道的として薬物注射が主流との事ですが日本もボチボチ執行方法を見直す時期が来て居る様に思います。

井上 出

スローフード

平成201027

     

【スローフード運動静かに進行中】

一時マスメディアを騒がせて居た「スローフード」の動きはこのところあまり聞かなくなりましたがこの運動は静かに日本中に広がって居ます。 安全で高品質なスローフードの普及はむしろ全国で見られる様になって居るのです。

イタリアのトリノで2007年に誕生した食品ス-パ-「イ-タリ-」が半月程前に東京代官山に1号店を開業しましたが半月で何と5,000万円も売上げたと言うのです。

イタリアの食品が中心との事ですがその品数は豊富でパスタだけでも約80種類もありオリ-ブ油は30種類そしてチーズは100種類でしかも価格帯も広いと大変評判です。

この「イータリー」社は日本国内でも農家約40軒から旬の野菜やハーブ20種を購入し店でその安全性と新鮮さを売りにして居るのですがこれも高い評価を得て居る様です。

生産者との直接取引を原則として居る為仕入コストは安く当然の事ながら消費者に渡る価格は低く抑えて居る事が「イ-タリ-」の成功の秘密でしょう。

1兆円以上も売上げる大手スーパーと比較すれば未だ小さなビジネスですが創業者のオスカ-・ファリネッティ氏はトリノとミラノの2店で2007年の創業年に3,200万ユ-ロ(約45億円)を売上げ今年は30%増間違いないと語って居ます。

この店では自由にハムやチーズそしてパン類を試食出来るとの事なので機会がありましたらのぞいてみられる事をお奨めします。

井上 出

Friday, October 24, 2008

株の行方

平成20年10月24日  

【日本株は底入れしたか?】 

私は答えは「NO」だと思います。 一般的には株価はボチボチ底をついたと見なされて居ますが相場格言に「もうは未だ」と言うものがあります。 もう底だと思って買いを入れると更なる下落があると言う事を指して居るのですが株は皆が考えて居るのとは逆の方向に行くのが常でその意味で私は株価は未だ底値ではないと考えるのです。

今迄株に興味を持って居なかった人達がこのところ大勢買いに出始めて居ると言うニュースがありましたが9月中間決算は軒並み減益になる事は間違いありませんから今暫く様子見をすべきだと思います。

「半値戻しは全値戻し」と言う格言もありますがこれは大幅に下げた株価がその下げた分の半値を取り戻した場合には元の値段迄戻ると言う意味ですが日本株が暴落前の値に戻す可能性は限りなく低いと言えましょう。

従って今は株に手を出さない様にした方が良いと私は考えますが手持ちの株が購入時の1/2になると「さがったら買え」と言う格言を参考に動き出す方も居ると思いますが当分は静観される事を私は御奨めします。

井上 出

Thursday, October 23, 2008

百貨店凋落

平成20年10月21日

【百貨店の凋落急】

日本に於ける百貨店のはしりと言われて居るのは1895年(明治28年)に三越がガラス張りの陳列ケ-スを採用したのが最初でその後1900年になって三越が従来の対面販売から陳列売り場に変えたと言うこのあたりが百貨店の歴史のスタ-トと思われます。

1914年(大正3年)にはその三越がライバルの白木屋や松屋に対抗しルネサンス形式による地上5階地下1階の当時としてはニュ-ヨ-クの摩天楼にも匹敵する様な大きな鉄筋の建物を造り世間を驚かしました。

この建物の設計者は横河民輔と言う人で三越本店完成の3年前に帝国劇場も設計して居ます。 そんな事もあって当時のハイソサイティ-の人達は帝劇や三越に足繁く通って居た様です。 そしてその頃の帝劇のパンフレットには「今日は帝劇明日は三越」と言う宣伝コピーが載って居たそうです。

その三越が後発の百貨店の伊勢丹に実質的には買収されたと言うニュースには皆大きなショックを受けましたが今度は高島屋とエイチ・ツ-オ-・リテイリング(阪急/阪神)が合併と言うのですから百貨店は今大変な時代を迎えて居ると言う事が判ります。

高島屋も松屋も8月の中間決算は売上高が3~5%減少し経常利益は15~62%と落込んだと言うのです。 そして回復の兆しは全くないのです。

この様な傾向は日本のみならず米国でも起きて居りニ-マン・マ-カスの売上は12.9%下落、ノ-ド・ストロ-ムも9.6%の売上減少、サックスは10.9%ダウンと日本以上の落込みです。

一方ディスカウントストアの雄であるウォルマ-トストア-ズと会員制量販店のコストコ・ホ-ルセ-ルはウォルマ-トが2.8%、コストコ(米国ではコスコと発音します)が何と7%の売上の伸びを見せて居り日本でも消費者の低価格志向が今後強まって行く事が予想されます。

合併を繰り返し何とか生き残りを図ろうとする日本の百貨店業界に将来の展望は開けそうもありません。

井上 出