Saturday, July 29, 2006

イノさんの文箱(2006/07/27)

「日本の景気は本当に回復して来て居るのか?」

我々弱小企業には未だ景気回復は感じられませんが、大手企業の設備投資が拡大して来て居る事は需要が増えて居る事の裏付けであり確実に景気回復は進行中と言えます。

個人消費は未だ上下を繰り返して居ますがこれには気候状況も大きく影響する為、今年の様に長雨が続き梅雨明けの遅い年は消費も足踏み状態になります。

土用のうしの日も雨で売上げは昨年以下と鰻屋の親父さんが零して居ましたが、夏物衣類も長雨で動きが鈍いとアパレル業界の友人が嘆いて居ました。

景気の動向を語る際GNP(国民総生産)の数字の動きが取り上げられますが、数字と実感は違いますから年率3%を超える成長がないと一般的には景気が回復したと我々は感じる事が出来ません。

設備投資が中小企業にまで広がり大きな資金需要が出て来て銀行の貸出しが増える事で金が回り景気回復が目に見える様になるので、そんな情況が生れるには今暫く時間が掛りそうですが確実に景気は回復して来て居ます。

井上  出 (06/07/27)

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「拝金主義の台頭を憂える」

「お金を儲ける事は悪い事ですか?」と村山氏が逮捕直前のインタビュ-で発言して居ましたが、彼は父親から株取引を習い幼児期から実際に株取引をして居たと言うのですから金儲け以外には興味が無かったものと思われますし、前述の発言からも彼にとって金儲けが人生の全てと言う事が判ります。

ファンタジ-小説「ハリ-・ポッタ-」シリ-ズの翻訳者であり日本での出版元「静山荘」の元社長であった松岡佑子女史が35億円の申告漏れで東京国税局の税務調査を受けたと言うニュ-スには驚きました。

税金逃れで住所だけスイスに移し実際には日本で生活して居たのですが、そんな小細工が通用する程日本の税務当局は甘くありません。 当然の事ながら追徴税を払わなければならなくなります。 ところがこの松岡女史は課税処分を不服として異議を申し立てたと言うのですからこれ又お金の亡者で亡くなった御亭主も草葉の陰で嘆いて居る事でしょう。

御亭主が亡くなる前は「静山荘」は倒産状態だったものが「ハリ-・ポッタ-」で大変な利益を出す超優良出版社になった事からその幸運に感謝し利益の一部を社会福祉や慈善事業に差し出すのが常識人ですが、税務署を誑かして私腹を肥やそうと言うのですから松岡と言う女性はそのレベルの人間なのでしょう。

この様な拝金主義思想は子供達の間にも広がって居て金融広報中央委員会(事務局、日銀情報サ-ビス)の調査によると、「お金を沢山貯めたい」と考えている子供達は小学生で74.4%、中学生で88.9%、高校生では90.4%との事。 又「お金が一番大切」と答えた小学生は25.2%、中学生は26.6%そして高校生は30.1%だったと言います。

ホリエモンの様に「お金で人の心も買える」と考える人が増えて居る日本の最近の若い人達が日本の舵取りをする時代が来たら日本はどんな国になって居るのでしょうか?

井上  出     (06/07/27)

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