Friday, September 05, 2008

ペットボトル

平成20年9月5日 

【ペットボトル再生の無駄】

私達はペットボトルのキャップをはずしラベルを取り除きペットボトル専門の回収箱に投入したりペットボトルだけをまとめてゴミ回収車に渡して居ます。 使用後のペットボトルが再生され布地他の製品に生まれ変わると信じて自治体の指導に従って居るのです。

ところが回収されたペットボトルの殆どは再利用されずに焼却されたり廃棄されて居るのです。 ペットボトル協会なる組織があり回収されたペットボトルは充分に再利用されて居る様なPRをして居ますが現実には回収されたペットボトルの1割弱しか日本では再利用されて居ないのです。

理由は再利用にあまりにも費用が掛かるからなのです。 1本のペットボトルを石油から作る費用は約7.4円、ところが再利用する為には(ペットボトル1本を作る為には)何と27.4円も掛るのです。 つまり石油から作るより3倍もコストが掛かるのです。

何故こんなに費用が掛かるのかと言う御説明をします。

(1) 自治体が回収したペットボトルはかさばるので「ベール」と呼ばれる俵状の形にまとめて圧縮梱包します。

(2) 「ベール」は加工業者に渡され解体されます。 解体の際には混ざって居る缶やゴミ・色のついたボトル等は手作業で選別され透明なペットボトルだけにします。

(3) 次に粉砕機で切り刻んで分別と洗浄を繰り返し更に金属探知器を通して金属が混じって居ないことを確認した上でフレーク状にします。

(4) フレーク状になった物を高温で溶かし水で冷やして粒状の物にするのです。 粒状に加工した物は卵の仕切りトレ-や台所用の洗剤ボトル等の原料として使われます。

(5) ところがペットボトルを作る為には粒状になった物に化学分解反応を行い科学物質まで戻さなければならない為多大な手間とエネルギーが必要になるのです。

以上から何故27.4円も1本のペットボトルを再生する為に費用が掛かるのか御理解頂けると思います。 膨大な輸送費もこのコストの中には含まれて居ます。

結論としてはペットボトルの再生は何の節約にもならない事からペットボトルの選別回収は中止し一般ゴミとして焼却する以外にはないと言う事なのです。 以上中部大学総合工学研究所教授(副所長)の武田邦彦先生の調査結果の受売でした。

井上 出

0 Comments:

Post a Comment

<< Home