Wednesday, April 16, 2008

ダライラマと中国

平成20年4月16日

【中国政府首脳はダライ・ラマ14世と直ちに対話を!!】

言語と文化を統一し、多民族国家を単一民族国家にすべく中国はチベットやモンゴルに対し仏教排斥や漢語教育を行って来ました。 これは第二次世界大戦中に日本が韓国や台湾で行ってきた占領政策と一緒でそれぞれの国民の自尊心を傷付け怒りを買う事は歴史が語って呉れて居ます。

現在中国には国が公式に認めて居るだけでも55の少数民族が漢民族主導の下で単一民族国家を目指して中国共産党支配下に存在して居ます。 併しいずれの地でも漢民族による搾取が行われて居り少数民族の不満は高まって居るのです。

チベット人は特に誇り高い民族ですから中国政府による自主性の否定と社会的・文化的な破壊は1959年3月のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世のインド亡命にみる様に逆にチベット人意識を強く持つ様になり今回の暴動に結び付いて居るのです。

2006年に中国によってラサに通じる青海チベット鉄道が開通し現在は毎日6,000人程の観光客が訪れる様になりホテルもレストランもみやげ物屋も大繁盛で沢山のお金が落ちる様になり中国政府は鉄道の開通はチベットの経済発展に大きく貢献して居る等と宣伝をして居ますが実際にはチベットに流れ込んで来た漢民族が商売の殆んどを押さえ現地の人達はそれこそおこぼれに肖る程度で一般チベット人は何の恩恵も受けて居ないのです。

私の友人によれば観光客相手に漢民族経営の売春宿まで出来、そこでチベット人女性が性の奴隷となり安い賃金で働かされて居ると言うのですからもうチベット人の怒りは限界に達して居た事から今回の暴動は自然発生的に起きたと言う見方もあります。

チベット仏教最高指導者ダライ・ラマの後継者はダライ・ラマが選んだ少年ではなく別の少年を中国共産党が選んだ事もチベット人には許せない事で前述のダライ・ラマによって選ばれたパンチェン・ラマ(後継者の呼称)は中国共産党によって現在拘置されて居ると言うのですからこんな事はチベット人には絶対に許し難い事です。

力で今回の暴動や抗議を封じ込め様と中国は大量の軍隊を現地に派遣し鎮圧に努めて居ますが一時的に押さえ込んでも逆効果で又今回以上の暴動が起きる事は間違いなくチベット人がトルコ系イスラム教徒が住む新疆ウィグル地区や内モンゴルの住民達と手を結び一斉蜂起する可能性は大きいのです。

中国政府はダライ・ラマ14世との話し合いを直ちに行い現地の状況を改善しない限りチベット国民は前述の55の少数民族と足並みを合わせ中国共産党に対する抗議の全国的展開を図り中国共産党転覆と言う事態までも招く可能性は否定出来ないのです。 昔と違いインタ-ネットが普及して居る事から全国一斉蜂起と言う事も充分あり得るのです。

井上  出

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