Friday, December 15, 2006

イノさんの文箱 (2006/12/14)

「法人税も納めて居ない大手銀行が政治献金再開?」

90年代末の金融危機で税金を注入して貰って何とか立直った銀行は当然の事ながら過去9年間政治献金を自粛して来て居ます。 又表題の様に税務上の欠損金を抱えて居る事から法人税を免除されて居るのです。

このところ業績回復と言う事ですが1998年には先進国の銀行としては異例のジャンク債並の格付けとなり国際金融市場で資金を借りる際には高い金利でなければ資金調達出来ないと言う評価しか受けられなかった事から今でもシングルA程度の格付けで欧米の銀行の様なダブルAを取得する様になるのは当分先の事なのです。

日本の景気回復でようやく利益が出せる様になりましたが自己資本を充実し欧米の大手銀行と競争することが出来るレベルに達する迄には未だ数年は掛ります。 こんな状況下にありながら三菱東京UFJは政治献金再開の決定をしみずほも三井住友も再開を検討中と言うのですから銀行のトップ連中は何を考えているのでしょうか?

トップと言っても所詮はサラリ-マン上がりの三等重役連中ですからそのレベルの低いのは仕方のない事ですが一般預金者には信じられない程の低い利息しか支払わず一方ではサラ金業者に高利で貸付けをして暴利を貪って居る大手銀行が今度は政府献金再開と言うのですから一般預金者を馬鹿にした話です。

税金を注入して貰ったお陰で何とか立直った事から先ずは納税者である一般預金者に対し金利を上げ報いるべきで政治献金等とんでもない話です。 こんな事を許さない様今こそマスコミが挙って反対すべきなのですがそんな動きはなく相変らず芸能人の私生活を追う事に汲々として居るのですから最近のマスコミの連中には失望します。

井上 出 (06/12/14)

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「細川さんからのメ-ルについて」

久し振りに細川裕文さんからメ-ルを頂きました。 早速に御返事させて頂きます。

(1) "MADE IN JAPAN"の品質低下の原因

朝日新聞朝刊の連載小説桐生夏生著「メタボラ」でも先日派遣労働者が低賃金で過酷な労働条件下で働かされて居る事を紹介して居ましたが派遣労働者達には責任感もなく良い製品を作ろう等と言う意欲もないことから細川さんの言われる様にこんな状況が続く限り日本に於ける製造業の未来に希望はないと言えるかもしれません。

このところ偽装請負の摘発が続いて居る事から製造メ-カ-も反省し従来の様に正社員による厳しい生産態勢に戻す様になる事を期待します。 愛国心の欠如が今問題になって居ますが愛社精神も何時の頃からか薄くなり国産の自動車メ-カ-の社員が輸入車に乗ると言う昔なら信じられない様な事例も身近にあります。 製造メ-カ-の猛省を促したいと思います。

(2) 若者の起業が少ない事について

法人税が高く多くの収入が望めないとなれば起業を希望する若者も二の足を踏む事になると言うのは細川さんの言われる通りですが日本が経済大国の地位を保つ為には若い人達の起業が求められて居ます。 国としても起業家に対して資金的な支援や税制面での優遇措置を打出して起業を促して貰いたいと願って居ます。

(3) 昔のマンガ本の事

タンク・タンクロ-やノラクロ他私達が少年時代に読んだマンガ本復刻版が小学館から出て居るとの事。今は仲々時間が無くて読めませんが新老人クラブ入会資格である75才になりましたら全て揃えて昔を想い出しながら読破したいと夢見て居ます。 それにしても細川さんの情報網の広さには毎度の事ですが驚かされます。

(4) 「東海自然歩道」について

1974年に開通して以来1,270万人の人達がこの自然歩道を利用されたとの事ですがその他にも「首都圏自然歩道」なる道路が存在しそれが何と一都六県をカバ-する大変な規模の自然歩道と聞き二度ビックリです。 しかも日本各地に8本もの自然歩道があると言うのですから驚きです。 全部を走破することは不可能としても「東海自然歩道」の一部だけでも歩いてみたいと思います。 併しこれも新老人になってからと言う事になります。

(5) 世界最大の家具メ-カ-「イケア」の愛知進出の事

高級家具ではなく一般家庭向の家具そして自宅で組み立てられる家具は必ずや日本の家庭に広く入り込んで行く事でしょう。 第一回目の日本進出に失敗して以来数十年を掛けて日本の一般家庭の生活様式を徹底的に調査した上での再上陸ですから充分成算がありその為に中小の日本の家具屋は淘汰されて行く事でしょう。 併しこれも時代の流れで仕方のない事なのでしょう。

(6) 即売会の件

1,200ペ-ジで重さは2キロのパンフレット等恐らく世界に例がないのではないかと思いますがギネスブックに登録されないのが不思議な位ですね。 大型書店にあると言う事なので一度拝ませて頂きたいと思います。 タンク・タンクロ-の復刻版に付いて居る小冊子に米澤嘉博氏の評論が掲載されて居るとの事からもマンガ本の世界でも米澤氏が大変な人であった事が分ります。 12月31日午後4時から1分間黙祷が全国で行われるとの事ですが死を悼む人達が沢山居る米澤氏は本当に幸福な人だと羨ましく思います。

即売会で売られて居る本は1,000円以上は高級品でカラ-表紙が付いて居り最高でも2,000円そして殆んどの本が数百円で売られて居ると言うのですから日本中の読書家に知らしめて即売会の更なる発展の為に米澤氏の後継者の人達には頑張って頂きたいと願って居ます。

(7) 京都国際マンガミュ-ジアムについて

恐らく京都市が出資運営をして居るミュ-ジアムと思われますが畳の部屋があったり自転車の上で昔ながらの紙芝居まで上演して居ると言うのですから素晴しい企画ですね。 「日本人は遊び心がない」と毛唐に言われる事がありますが今度そんなCOMMENTがあったら京都国際マンガミュ-ジアムの話をしてやろうと思います。

テレビの無い時代には紙芝居は子供達にとっては動画の様なもので紙芝居屋の小父さんが来るのが楽しみだった事を想い出しました。 飴玉やのし烏賊を買った者は前の方の席で買えない子供は後列で紙芝居を楽しんだものです。 昔はすべてがゆったりとした時間の中で流れて居ました。 従ってストレスが溜って自殺などと言うニュ-スはありませんでした。 古き良き時代と言う事でしょうか?

(8) 自動改札制度は京都が東京より先

全てが東京から始まると言うのが東京人の一般的な認識ですが自動改札が京都地下鉄でスタ-トし東京で普及する迄に5年も掛ったと言う話には驚きました。 京都は古都で保守的な考えの人が多い土地ではありますが共産党の強い地域と記憶して居ますし結構新しい物に飛びつく人が多いと聞いて居ます。 京都人について研究してみたら面白いと思いますが何か参考になる本がありましたら御聞かせ頂ければ幸です。

以上細川さんのメ-ルへの御返事とさせていただきます。

井上 出    (06/12/14)

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