Tuesday, December 12, 2006

イノさんの文箱 (2006/12/11)

「団塊の世代は本当に仕事を続けたいのでしょうか?」

60才前半の男性の中で実に70%以上の人が就労意欲を持って居ると言うのですが仏蘭西では働き続けたいとする男性は20%以下と慶応大学教授の清家篤氏が日仏クラブと言う2国間経済人会議の年次総会に出席した折知ったとして先日の日経夕刊に書いて居ました。

私自身は零細企業の経営者ですから恐らく死ぬ迄仕事を続ける事になると思いますが余裕があれば引退後は晴耕雨読の生活に入りたいと思います。 併し日本では「ぬれ落葉」等と呼ばれ女房族には歓迎されない様で「元気な中は働いて下さい」等と言われて居る様です。

清家教授によれば仏蘭西は高齢化の世界の老舗で19世紀後半に65才以上の高齢人口比率が7%を超えて居りその後1世紀以上を掛けゆっくりと高齢者人口を14%に迄引上げて来た事から理想的な高齢化社会が出来上がって居ると言うのです。

一方日本は1970年に高齢化社会の仲間入りをした後四半世紀と言う短い間に高齢化社会になって終った為にまだ社会が高齢者を受け入れるような環境になって居ないと言う事から団塊の世代の大量引退は社会に色々な問題を惹き起す事になりましょう。

人間は怠惰な動物ですから出来れば仕事などしないで老後はのんびり暮したいと皆願って居ると思うのですが平均すると団塊の世代の貯えは2,000~3,000万円程あると言われて居ても預貯金が毎月目減りして行く事は淋しく心細い事から老躯に鞭打っても働かざるを得ないと言うのが恐らく団塊世代の御亭主達の一般的な考え方ではないかと愚考します。

仏蘭西人の老後の生き方に学ぶ必要がありそうです。

井上 出    (06/12/11)

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「サラ金の凋落は当然の流れ」

大手消費者金融 の貸金業者がその取立手法に問題があり当局から注意を受けたり金利請求に問題があったりした為に借り手に返金を求められたりと問題続出した事から軒並赤字に転落しました。 今後貸金業法の改正が行われますがその後でも15~20%と言う高利での貸付が許されて居るのですがこんな高利を払える人は余程の阿漕な商売でもしていない限り居ません。 そして実情は銀行に行っても金を貸して貰えない人達が駈け込むのが消費者金融の窓口なのです。 当然の事ながら返済出来ず焦げ付くケ-スが多いのです。

ところが世間にはこんな高利の金を借りなければならない人が沢山居る事から現在この貸付額の合計が10兆円に上ると言うのですから驚きます。 安易に借りる事が出来る事から主婦が借りて居るケ-スも多いのです。 従来は出資法の上限金利が29.2%でしたから貸金業者の平均貸付金利は21~23%だったと言う事ですが貸金業法の改正で年15~20%となる事で平均貸付金利は16~17%程度にダウンする事になり結果として貸金業者大手五社の営業利益が平均8割以上減少するとの試算が出て居ます。

これは貸金業者達にとっては大変な事で会社の存亡にも関わる事で大規模なリストラで対応しなければならなくなりアコムが700人の希望退職者を募ると発表しました。 又広告費も抑える事になりアイフルは広告看板を撤去する方針を固めたと言うのですが加えてテレビコマ-シャルを各社は減らす方針との事。

驚いた事にアコムは半期(6ヶ月間)だけでも160億円の広告費を使って居たと言うのです。 これを90億円に抑えると言うのですが私は煙草同様テレビ広告は禁止すべきだと考えます。
韓国でもサラ金は普及して居り借金を返せずに自殺する人が出て居るとの事ですがサラ金がテレビや雑誌広告に何百億円も掛けて貧困層に高利で金を貸付けて居る国は世界でも日本と韓国位だと思います。

家庭崩壊や倒産を惹き起す原因となって居る様なサラ金業が大手を振って高利益を貪って居た事は許されるべきではないと私は常々思って居たのですがこんな貸金業者は日本から駆逐して終ったほうが良いと考えます。

昔なら悪徳業者と呼ばれ蔑まれて居た高利貸に資金を提供して来た大手市中銀行も同罪で所詮は市中銀行と言えども金貸しですから同じ穴の狢と言う事ですが今迄放置されて居た事も大きな問題です。

金利上限規制に政府が踏み切る迄には紆余曲折があり時間が掛りましたがその最大の理由は大手消費者金融の役員に日銀のOBが5人も居た事です。 アコム・アイフル・プロミスそして三洋信販の専務に日銀の天下りが5人も居りその中には理事経験者まで居たと言うのですから「日銀よお前もか!!」と言いたくなります。

役人天国の日本では役人のOBが全ての業界に天下りして居り天下り先の利益の為に後輩に圧力を掛けるのです。 天下りに条件等つける必要はないのです。 「天下り一切禁止」これで談合もなくなります。 新首相にはこの位の事をやって貰いたいと願って居ます。

井上 出    (06/12/11)

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