Tuesday, October 03, 2006

イノさんの文箱 (2006/10/02)

「日本に於けるM&Aについて」

先日王子製紙によるM&Aの失敗のドキュメンタリ-番組がTVでありその攻防の記録を興味深く見ました。 敵対的M&Aは米国はじめヨ-ロッパでは一般的で株主も儲かるなら株を簡単に手放す事から成功率は高いのですが、日本は未だ義理人情の世界が残って居る国ですから欧米の様な訳には行かず結局は王子は失敗しましたが国際競争が激しくなって行く中、王子の仕掛けたM&Aは日本の製紙会社が世界市場で生き残って行く為には必要な選択であった事を考えるとビジネスの世界に義理人情を持込む事について反省しなければならない様な気がしました。


M&Aは日本には新しい事の様に考えて居る人が多いと思いますが、日本の大企業の多くは友好的なM&Aによって成長し大きく育った歴史があり何も目新しい事ではないのです。 松下電器産業が良い例ですが1950年代から60年代にかけて東洋電波、中川電機、光自動車、テイチク、東方電機他を吸収合併し現在の松下コンツェルンが誕生したのです。今後もM&Aは日本で更に数多く見られると思いますが友好的M&Aでないと仲々成功しないであろうと言うのが前述のドキュメンタリ-を見ての感想です。

井上  出 (06/10/02)

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「鳥葬について」

インドでは今でも鳥葬の為に作られた石塀の上に死者を乗せ鳥に遺体を食べさせる習慣が残って居ると現地で聞いた事がありますが、チベットでは火葬は希であって鳥葬か水葬が一般的と知りました。

武庫川女子大国際健康開発研究所長の家森幸男氏によれば、チベットの鳥葬と言うのはインドの様に唯死体を高いところに置いて食べさせるだけではなく僧侶が鳥が食べ易い様に遺体をナイフで切り開き頭蓋骨は石で叩き潰し鳥が遺体を食べ易くすると言うのです。

鳥が遺体を完食する事によって死者が天に帰る事が出来ると考えられて居る事から、我々が考える様な残酷な行為ではないと言うのですから死者の家族も納得するのでしょう。 鳥葬の為には鳥葬台なる物が賽の河原の様に周囲が石だらけで木が一本も生えて居ない様な場所に設置されて居ると言うのですから、不気味な雰囲気のところの様ですので私は御免蒙りたいと思います。

父母そして家内が入って居る墓もいずれは無縁仏になる事から、私は焼いて貰った後は海に散灰して貰いたいと考えて居ます。 そんな事もありボチボチ遺言状を作成しようと考えて居るところです。

井上  出    (06/10/02)

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「国歌斉唱強制は違憲と言う馬鹿気た判決について」

9月21日東京地裁で難波孝一裁判長は卒業式で国旗に向かって起立させたり国歌斉唱させたりする事は憲法が定める思想、良心の自由を侵害する行き過ぎた措置で違憲と言う最近の判例からも又常識から言っても特異と言わざるを得ない判決を下しました。

昨年の福岡地裁判決は教育委員会の通達や校長の職務命令は適法と言う判断を下して居りこれが正しい判断で、一説によると今回の違憲判決を下した難波孝一裁判長の売名行為の可能性があり高等裁判所で判決が覆るのは間違いないと言われて居ます。

ところが朝日新聞の社説では今回の判決を支持し都教育委員会は反省しろとか通達を撤回しろ等と言って尻馬に乗って騒いで居ます。 国旗や国歌は国民に強制するのではなく自然のうちに定着させる必要があると言うのは正論ですが、しからばどうやって子供達に国旗や国歌を大事にする心を植え付けたら良いのかと言う事には触れて居ません。

国技と言われる相撲では千秋楽に優勝者を表彰する前に起立し国歌を斉唱しますが、モンゴル出身の横綱朝青龍は先日の表彰式で国歌を歌って居ました。 過去に優勝したハワイ出身力士達の中には国歌斉唱の折唱和する者は1人も居ませんでしたので、私は朝青龍に今迄以上に好感を持ちました。 ところが今の子供達の中には国歌も知らない者が増えて居るのです。 これは悲しい事です。

日教組は消えつつありますがその残党連中が共産党と一緒になって今回の違憲判決を受けて大喜びし鬼の首でも取った様に大騒ぎして居ます。 そして上告すれば判決が覆るのは明白である事から「判決を尊重し上告を断念すべきだ」等と言う始末で論外です。 今回の判決では訴訟した401人の原告全員に1人3万円の慰謝料を都に支払えと言うのですから噴飯物です。 愛国心を育てようと言う運動が始まった折この様な馬鹿気た判決が下り本当に残念に思います。

井上  出    (06/10/02)

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「原油値下りで代替エネルギ-開発にブレ-キ」

1バレル $100 を超すのではないかと大騒ぎになった原油価格がこのところ大巾に値下りをして居り世界経済には朗報ではあるのですが、一方で折角各国で真剣に取り組みそれなりに成果が上りつつある代替エネルギ-開発にはブレ-キになりそうです。

又カナダのオイルサンドも生産コストが $35/バレルも掛る事から、あまり原油価格が下落すると生産縮小しなければならない様な事態になる可能性もあるのです。

併しバイオエタノ-ルに関しては原油価格より高くなっても環境保護の観点から、日本もブラジルを見習って今後も政府が中心になって開発を続ける必要があります。 日本では宮古島で政府が行って居るバイオエタノ-ルプロジェクトが最大の物で、昨年10月から公用車100台にバイオエタノ-ルを3%混ぜたガソリンを使用して居ます。

併し3%では大きな石油の節約にはなりません。 ブラジルでは20~25%混ぜたガソリン使用が義務づけられて居り既にエタノ-ル100%の燃料も開発され、ブラジルで生産される自動車エンジンは全てエタノ-ル対応となって居ますから日本もブラジルを見習いより混入率の高いガソリンを普及させる必要があります。

アメリカではトウモロコシを原料として生産されたエタノ-ルを5%、7%そして最大85%混入したガソリンを販売して居り、日本はこの分野では両国に比べ遥かに遅れて居ます。 そこで今年の3月からブラジル産のエタノ-ルを輸入すべく日伯エタノ-ルと言う会社が活動を開始しました。

この様な動きの中トヨタはじめ日本の自動車メ-カ-はあまり代替エネルギ-開発には熱心ではないので、トヨタが旗振りをしてエタノ-ル対応車の開発のみならず代替エネルギ-開発にも積極的に参画して貰いたいと強く希望します。

井上  出    (06/10/02)

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