Thursday, September 21, 2006

イノさんの文箱 (2006/09/19)

「宇宙産業の是非?」

大阪日台交流教会の野口一さんの「日本の誇り」から色々勉強させて頂いて居ます。 技術屋さんと思われますが広い知識を持って居られる事から毎回新しい知識を吸収させて頂いて居ます。

アルミニュ-ム、イコ-ル電気と言われて居ますが日本にもメ-カ-が存在すると知り驚いて居ます。 商業ベ-スでは存在し得ない事から自衛隊向の部品を製造して居ると知り、国策としてその様なメ-カ-を存続させる事に果して意味があるのであろうか? と疑問に思います。 税金の無駄使いの様な気がします。

飛行機の部品製作に関しては確かに色々な他国には真似出来ない様な技術が日本にある事良く判りました。 併し飛行機を日本で作る事にどれだけの必要性があるのかとなると「NO」と言う事になるのではないでしょうか。 後発メ-カ-となる訳で余程の新しいデザインや革命的な新しい技術がなければ世界市場で売れる様な飛行機を作り採算に乗せる事は不可能に思われます。 又エンジンはロ-ルスロイスかホイットニ-かに作って貰うのでは国産機と言えないと思いますが如何でしょう?

宇宙ロケット開発によって色々な分野の技術改良や開発そしてコスト面でも色々なアイディアが生れ産業界全体に大きな利益をもたらすと言う事は判りますが、米国やロシアの技術レベルに到達し更にはコスト面でも両国と勝負出来る様になるのは至難の技に思われます。 加えて事業団が複数ある事も大きな問題で、私個人としてはロケットは米国とロシアに委せる事が得策ではないかと考えます。

井上  出 (06/09/19)

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「生への訣別」

阿部さんの「吉村昭氏の死」を読ませて頂きました。 又山田耕嗣さんが吉村氏の御尊父と親しい関係にあったと言うのも偶然とは言え興味深く思いました。

作家が出版社の担当に締切日が迫ると追い回されると言う話は良く聞きますし事実多いと思われます。 そんな中吉村昭氏が原稿の締切日に一度も遅れた事が無かったと知り、キット何事にも厳しい几帳面な人だったろうと思います。 阿部さんもそんな吉村氏をお手本に整理整頓の人なのだろうと推察します。

吉村氏が自らカテ-テルを引き抜いた話は日本中で大きな話題になりました。 誰もが吉村氏の強い意志と決断に己の将来の死を重ね合わせ「自分にはとても出来ない事だ」と思った事でしょう。 阿部さん同様私にもとても出来ませんね。

私が米国で大変御世話になった御夫婦がオレゴン州ポ-トランドに居られました。 御主人は昔空軍のアクロバット飛行隊の教官をして居られた偉丈夫でしかも心の優しい素晴しい人でした。 長い間人工心臓で生きて居られましたが3年前に他界されました。 その直後奥さんが癌と判り2度の手術も効果なく半年の命と医師に宣告されたところその1ヶ月後に医師立会の上死を選ばれました。

御承知と思いますがオレゴン州は米国内でも数少ない自殺幇助が認められて居るところですから彼女は自殺の道を選ばれたのだと思います。 私のところにも自分の覚悟の程を連絡して来られ形見の品を頂きました。 地元のオペラ協会の会長を長い間務められた上ボランティア活動のリ-ダ-でもありました。

作家の渡辺淳一郎が女性は精神的に男に比べはるかに強いと語って居ましたがそれは彼の医師としての経験も含めての発言で、女性は肉体的にも男より耐久力がある事は体内の血液を1/3失うと男は死ぬが女は1/2失っても生き長らえる事が出来ると言う現実を見て知ったとの事です。

所詮男は意気地の無い動物なのでしょう。 そんな中での吉村氏の死は男共を勇気付ける応援行動だったのかもしれません。

井上  出    (06/09/19)

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