Tuesday, September 12, 2006

イノさんの文箱 (2006/09/10)

「田中義章さんからの御便り拝読しました。」 

カナダもこのところ移民増に伴い犯罪も増えて来て居る様にお聞きして居り、秀れた警察官が求められて居る故の増員の様に思われますが如何ですか?

皆大学かカレッジ卒の学歴があり英語以外の言語を話せるとの事、しかも聞いた事もない国語が出来る人達も含まれて居ると言う事はそれだけカナダには異民族が移住して来て居る事を証明して居る訳で、英仏語に加え将来もう1ヶ国語が公式言語に加えられる等と言う事になるかもしれませんね。 それにしても4ヶ国語を話せる人達も居ると聞くと恐らく給料も一般警官と違い高給なのではないかと思われます。

カナダでもバンク-バ-は中国人、インド人そして韓国人移住者が中心だと思いますが、流石トロントだけあって田中さんの言われる様にマルチカルチュラルでマルチエスニック都市の面目躍如と言うところですね。

米国も日本も犯罪者の急増で彼等を収容する為の刑務所が定員オ-バ-状態が起きて居り、日本でも遂に米国の様に民間企業が刑務所を運営する事になりましたがカナダの状況はどうですか? 判りましたら御聞かせ下さい。

井上  出 (06/09/10)

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「超大型ハリケ-ン「カトリ-ナ」の後遺症」

昨年米メキシコ湾岸を襲ったハリケ-ン「カトリ-ナ」は総額にして邦貨16兆円の損害を与え、その復興は1年以上経過した今も遅々として進まず現地は被害直後の状態のまゝ放置されて居る地域が殆んどです。

他に直接的な被害としては約400隻の小型運搬船が座礁や沈没で失われました。 その為にミシシッピ川を使い米中西部の穀物産地とニュ-オ-リンズの輸出港を結ぶ小型運搬船の運賃が上昇し、これが穀物価格を押し上げて居ます。

間接的な被害としては農作物への影響も起きて居り、特にグレ-プフル-ツ主力産地のフロリダ州ではかんきつ類への病害がカトリ-ナ襲来後全域に発生し生産は半減して居ます。

ハリケ-ンや台風の多発も地球温暖化と関係がありますが、先月中国重慶では44.5度と言う信じられない高温を記録しましたが加えて干魃が発生して居ます。 又一方インドやネパ-ルの砂漠地帯に大雨が降り被害が起きて居ます。 これは自然の人類に対する警告で、世界中が温暖化対策と真剣に取り組まなければならない時に米国がCO2排出量を増やし続けて居る事を許して居たのでは更に大きな気象異常を招く事になります。 日本新政府がこの問題で米国に猛省を促して貰いたいと願って居ます。

井上  出 (06/09/10)

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「救急車出動について」

先日御自宅で倒れられ奥様が911に電話をされたところ2分経たずして3人の消防士が現われその直後に救急車のパラメディックが3人駈けつけて来たと御聞きしましたが、救急患者が発生した場合5分以内に処置する必要があると先日友人の医師に聞きましたのでカナダのシステムは充分機能して居ると思います。

ところが日本では電話をして救急車が到着する迄の平均時間が6分30秒と言うのですから、処置が遅く助からない患者さんの数は他の先進国と比較し大変多いと知りました。

何故こんなに時間が掛るのかと言う疑問が生れますが最大の理由はあまりにも救急車を要請する人が多い為です。 そしてその殆んどが緊急を要しないケ-スだと言うのです。 特に最近は子供が熱を出したとか泣き止まないとか転んで怪我したとか親が処置出来る様な事でも救急車を要請する若い母親が多いと言うのです。 昔は二世代同居は普通でお婆ちゃんが身近に居て色々アドバイスをして呉れたものですが、最近は核家族が多い為にチョットした事でも母親がパニックになり救急車を呼ぶと言う事の様です。

TAXI代りに救急車を要請すると言う悪質なケ-スも後を絶たないと言うのですから実に困ったものです。 要請があれば兎に角現場に急行しなければならない事から救急車不足が今日本では大きな問題になって居るのです。

若者の道徳心の欠如を我々は良く指摘しますがTAXI代りに救急車を要請するのは老人が多いと聞くと、公徳心や道徳心の欠如は日本人全体に広がって居ると考えざるを得ません。 世界中で高く評価されて来た古き良き日本は何処に行って終ったのでしょうか?

井上  出    (06/09/10)

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「TITHE(タイズ)の話」

十一献金の話はキリスト教徒の間でもあまり知られて居ないとお聞きし驚いて居ます。 きっと強制する性質の物ではないと言う認識が旧教聖書の教えであっても受け入れられない理由かもしれませんね。

私は以前ユタ州にある精密計測器メ-カ-の日本の代理店として取引をして居た事がありますが、そんな縁でモルモン教のメッカをのぞいた事があります。 歴史館がありモルモン教の事を知る事が出来ましたが、東海岸で生れたモルモン教は迫害と差別を受け続け東部から西部に流れて来てソルトレ-クシティに定住の地を見付け現在に至って居るのです。 大変な数の信者が移動中に虐殺された事を知り、宗教間の争いを世界からなくす為にはどうしたら良いだろうかと考えさせられたものです。

礼拝堂ものぞいてみたかったのですがこれは信者以外は入れないと言う事で断念しましたが、白装束の信者達が大勢出入りして居ました。 オ-ム教の教祖麻原某が着て居た白い衣裳がモルモン教徒の白装束と良く似て居ましたからあるいは麻原が真似をしたのかもしれません。

私の会社の現地法人サン・フェルナンド・オブ・アメリカ・インクはオレゴン州ポ-トランドにありますが、モルモン教の立派な教会がカナダからメキシコまで直線でつながって居る国道 I-5から見えるところにあります。 尖塔の頂きに天使がラッパを吹いて居る金の像が燦然と輝いて居ます。 恐らく純金ではないかと思いますが人目を引きます。

そのポ-トランドにある取引先の男がモルモン教徒で、毎月収入の1割を天引きされる事で奥さんと何時も口論して居ました。 彼の場合は家族全員と言うのではなく彼のみが信者である事からこんな争いが起きるのでしょう。 1割の献金と言うのは普通の家庭にとっては相当大きな負担と思われます。

祈りの本質は「THANK YOU」と「HELP ME」との事ですが、感謝の気持は宗教心の有無に拘らず人間が暮して行く上でとても大事な言葉だと思い、挨拶も碌に出来ない最近の若者達には機会ある各に「ありがとう」と言う言葉を大事にする様にアドバイスして居ます。

いずれにしても献金や寄附は世の中の恵まれない人達に対する想い遣りの心を表現する行為なので、日本人も欧米人の様に富を社会に還元する事が人間としての最後の義務と考える様になる事を願って居ます。

井上  出    (06/09/10)

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