イノさんの文箱(2006/7/4-2)
「日本の今昔物語」
化学繊維企業で今一番元気のあるのは帝人です。 ワンマン経営者の大屋氏に一時メチャメチャにされ、「お父ちゃん」とその大屋氏を呼び奇抜な衣裳と言動でマスコミを賑わせた大屋夫人も会社の経営に口出し出来ない冥界の人となってから徐々に業績を回復し、今では業界で一番の成長実績を誇って居ます。 株価も過去一年間に倍以上になり、特にアラミド繊維と言う鉄よりも抗張力のある需要急増中の繊維の生産では世界NO.1です。
大屋氏が権勢をふるって居た時代と違い社内の風通しが良くなり、皆自由に発言出来る雰囲気が生れた事が今日の隆盛を呼んだものだと思います。
昭和31年の人気企業だった東レは今も健在ですが一時の元気はありません。 私の大学の同期の天野君と言う男がクラレの社長そして会長を勤めて居ましたが、やはり東レには一目置いて居ると言う事でしたから業界では未だ大きな影響力を持って居ると思われます。 株価は現在1,010円と帝人の724円を上回って居ます。 因みにクラレは1,288円です。
松下幸之助氏に重松さんのお父様が御会いになった事があるとの事。 私はVIDEOで松下氏の日常生活をドキュメンタリ-調で追ったものを見た事がありますが、兎に角腰の低い人でそれが全てに感謝する心から生れ自然に出て来ると言う事を知りました。 実に謙虚な人であり人の話を一生懸命に聞く姿勢は見習いたいと思いました。
御両親から御兄弟全て結核で亡くして居たと記憶しますし又本人も病弱で良く寝込んで居た事から、仕事も起業家にありがちな「俺に付いて来い!!」と言うスタイルではなく「私には出来ないのでよろしくたのみます」と言う委譲形だった事が逆に社員に責任感とやる気を出させたと言う見方が一般的です。
病弱だった松下氏が他界した後東京に愛人が居りその愛人との間に何と子供が3人も居たと言う事が判明し、病弱でも性の世界は又別なんだと驚かされた事を想い出しました。
ルノ-のトップになったゴ-ン氏によってGMの建て直しが出来るかどうか大変興味のあるところですが、彼ならやれるのではないかと私は考えます。 兎に角大変なファイタ-であり朝早くから深夜迄働き続けるエネルギ-は、大場さんではありませんが我々農耕民族にはとても真似出来ません。 彼ならやれると思います。
併しアメリカは日本と違って銃が氾濫して居ますからあまり急激な変化を起すと労働者や下請け企業の経営者にズドンとやられる可能性があるので、アメリカで行動するにはボディ-ガ-ドが不可欠になるでしょう。
国境なき医師団は何年か前にノ-ベル賞を受賞しましたが、本部は仏蘭西そして日本支部も活発に活動して居ます。 その日本代表の御亭主の寺田氏は寺田倉庫と言う大手の倉庫会社のオ-ナ-です。 私の昔からの友人ですが奥方が日本を空ける事が多いので良く外食する為彼とはレストランで時々会います。 仲々のアイディアマンでトランクル-ムを作ったりディスコ会場として倉庫を改装したり、又中古品の売買の仲介に場所を提供したりと次々と新しい企画を立て実行し成功して居ます。
品川には地ビ-ルとレストラン併設の大きな施設を作り御長男が運営してアメリカ人シェフの味も良し、又運河沿いと言う素晴しいロケ-ションから大変繁盛して居ます。 夫婦がそれぞれ全く違う世界で活躍して居る訳で立派なものだと思います。
日本の国際化は徐々にですが確実に進行中です。 これは喜ばしい事ですが併し御指摘の様に自信過剰な若い人が増えて来て居る事も確かで、日本人の美徳である謙虚さに欠ける発言をTV等で見る度にこんな事では世界の人達から愛され尊敬される国民とは程遠いと残念に思います。
井上 出 (06/07/04)
* * * * *
「外国にある日本料理店に認定マ-ク」
北米を旅行中に日本料理が食べたくて立寄った日本料理店が韓国人経営だったと言う経験は大勢の方がして居られると思いますが、最近の寿司ブ-ムで日本料理店は増えました。 バンク-バ-のSURREYにも「京都」と言う日本料理店がありますが経営者も従業員も全て韓国人です。 併しレストランの中には日本の置物が沢山飾ってあり現地の人は日本人経営の店だと信じて居ます。
オレゴン州ポ-トランドにも日本料理紛いの料理を出す日本料理店がありその味に失望しました。 韓国料理では客を呼べない為に韓国人が日本料理店を開くケ-スが最近特に多いのですが、そんな事からある程度のレベルに達して居る日本料理店に認定マ-クを付けさせたら良いのではないかと予てから考えて居ました。
そんな折和食ブ-ムに沸くフランスで本物の日本食レストランに「お墨付き」を与える制度が今年から始まると言うニュ-スが入って来ました。 似て非なる日本料理を出す店が増えて居る為「真の日本の味とサ-ビスを見分けて欲しい」と言う利用者の要望に応えてJETRO(日本貿易振興機構)がパリ・センタ-なるものを創設し、グルメガイド「ミシュラン」に倣って覆面調査員が店を巡回し採点すると言うのです。
このパリ・センタ-は日仏の有識者12人で構成する「日本食レストラン価値向上委員会」からなり委員会が委嘱した調査員が(1)日本産または同等品質の食材を使って居るか、(2)盛りつけやサ-ビスは日本的か等の基準で採点するとの事。
高成績の店には箸を持つ手を図案化した「本物の日本料理」マ-クを授与し店頭に貼り出して貰うと言うのです。 第一回目の推奨店は10月に発表するそうです。
フランスの日本食ブ-ムは北米以上でパリだけでも約600店の日本料理店と称するレストランが存在すると言うのですが、北米同様日本人ではなく韓国人やベトナム人そして中国人経営の日本料理を売り物にするレストランも沢山混ざって居る様です。
「味が違う」とか「寿司のネタが新鮮ではない」とか「いきなり味噌汁が前菜として出て来た」等と言う苦情が多く、現地のフィガロ紙が寿司に含まれる雑菌を調査報道する等衛生対策の不備を指摘する声も出て居るとの事。
この認定制度はフランスが最初と思ったのですが実はイタリアとタイでは既に発足して居たと知りました。 北米でも早急に採用して欲しいと願って居ます。
井上 出 (06/07/04)
化学繊維企業で今一番元気のあるのは帝人です。 ワンマン経営者の大屋氏に一時メチャメチャにされ、「お父ちゃん」とその大屋氏を呼び奇抜な衣裳と言動でマスコミを賑わせた大屋夫人も会社の経営に口出し出来ない冥界の人となってから徐々に業績を回復し、今では業界で一番の成長実績を誇って居ます。 株価も過去一年間に倍以上になり、特にアラミド繊維と言う鉄よりも抗張力のある需要急増中の繊維の生産では世界NO.1です。
大屋氏が権勢をふるって居た時代と違い社内の風通しが良くなり、皆自由に発言出来る雰囲気が生れた事が今日の隆盛を呼んだものだと思います。
昭和31年の人気企業だった東レは今も健在ですが一時の元気はありません。 私の大学の同期の天野君と言う男がクラレの社長そして会長を勤めて居ましたが、やはり東レには一目置いて居ると言う事でしたから業界では未だ大きな影響力を持って居ると思われます。 株価は現在1,010円と帝人の724円を上回って居ます。 因みにクラレは1,288円です。
松下幸之助氏に重松さんのお父様が御会いになった事があるとの事。 私はVIDEOで松下氏の日常生活をドキュメンタリ-調で追ったものを見た事がありますが、兎に角腰の低い人でそれが全てに感謝する心から生れ自然に出て来ると言う事を知りました。 実に謙虚な人であり人の話を一生懸命に聞く姿勢は見習いたいと思いました。
御両親から御兄弟全て結核で亡くして居たと記憶しますし又本人も病弱で良く寝込んで居た事から、仕事も起業家にありがちな「俺に付いて来い!!」と言うスタイルではなく「私には出来ないのでよろしくたのみます」と言う委譲形だった事が逆に社員に責任感とやる気を出させたと言う見方が一般的です。
病弱だった松下氏が他界した後東京に愛人が居りその愛人との間に何と子供が3人も居たと言う事が判明し、病弱でも性の世界は又別なんだと驚かされた事を想い出しました。
ルノ-のトップになったゴ-ン氏によってGMの建て直しが出来るかどうか大変興味のあるところですが、彼ならやれるのではないかと私は考えます。 兎に角大変なファイタ-であり朝早くから深夜迄働き続けるエネルギ-は、大場さんではありませんが我々農耕民族にはとても真似出来ません。 彼ならやれると思います。
併しアメリカは日本と違って銃が氾濫して居ますからあまり急激な変化を起すと労働者や下請け企業の経営者にズドンとやられる可能性があるので、アメリカで行動するにはボディ-ガ-ドが不可欠になるでしょう。
国境なき医師団は何年か前にノ-ベル賞を受賞しましたが、本部は仏蘭西そして日本支部も活発に活動して居ます。 その日本代表の御亭主の寺田氏は寺田倉庫と言う大手の倉庫会社のオ-ナ-です。 私の昔からの友人ですが奥方が日本を空ける事が多いので良く外食する為彼とはレストランで時々会います。 仲々のアイディアマンでトランクル-ムを作ったりディスコ会場として倉庫を改装したり、又中古品の売買の仲介に場所を提供したりと次々と新しい企画を立て実行し成功して居ます。
品川には地ビ-ルとレストラン併設の大きな施設を作り御長男が運営してアメリカ人シェフの味も良し、又運河沿いと言う素晴しいロケ-ションから大変繁盛して居ます。 夫婦がそれぞれ全く違う世界で活躍して居る訳で立派なものだと思います。
日本の国際化は徐々にですが確実に進行中です。 これは喜ばしい事ですが併し御指摘の様に自信過剰な若い人が増えて来て居る事も確かで、日本人の美徳である謙虚さに欠ける発言をTV等で見る度にこんな事では世界の人達から愛され尊敬される国民とは程遠いと残念に思います。
井上 出 (06/07/04)
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「外国にある日本料理店に認定マ-ク」
北米を旅行中に日本料理が食べたくて立寄った日本料理店が韓国人経営だったと言う経験は大勢の方がして居られると思いますが、最近の寿司ブ-ムで日本料理店は増えました。 バンク-バ-のSURREYにも「京都」と言う日本料理店がありますが経営者も従業員も全て韓国人です。 併しレストランの中には日本の置物が沢山飾ってあり現地の人は日本人経営の店だと信じて居ます。
オレゴン州ポ-トランドにも日本料理紛いの料理を出す日本料理店がありその味に失望しました。 韓国料理では客を呼べない為に韓国人が日本料理店を開くケ-スが最近特に多いのですが、そんな事からある程度のレベルに達して居る日本料理店に認定マ-クを付けさせたら良いのではないかと予てから考えて居ました。
そんな折和食ブ-ムに沸くフランスで本物の日本食レストランに「お墨付き」を与える制度が今年から始まると言うニュ-スが入って来ました。 似て非なる日本料理を出す店が増えて居る為「真の日本の味とサ-ビスを見分けて欲しい」と言う利用者の要望に応えてJETRO(日本貿易振興機構)がパリ・センタ-なるものを創設し、グルメガイド「ミシュラン」に倣って覆面調査員が店を巡回し採点すると言うのです。
このパリ・センタ-は日仏の有識者12人で構成する「日本食レストラン価値向上委員会」からなり委員会が委嘱した調査員が(1)日本産または同等品質の食材を使って居るか、(2)盛りつけやサ-ビスは日本的か等の基準で採点するとの事。
高成績の店には箸を持つ手を図案化した「本物の日本料理」マ-クを授与し店頭に貼り出して貰うと言うのです。 第一回目の推奨店は10月に発表するそうです。
フランスの日本食ブ-ムは北米以上でパリだけでも約600店の日本料理店と称するレストランが存在すると言うのですが、北米同様日本人ではなく韓国人やベトナム人そして中国人経営の日本料理を売り物にするレストランも沢山混ざって居る様です。
「味が違う」とか「寿司のネタが新鮮ではない」とか「いきなり味噌汁が前菜として出て来た」等と言う苦情が多く、現地のフィガロ紙が寿司に含まれる雑菌を調査報道する等衛生対策の不備を指摘する声も出て居るとの事。
この認定制度はフランスが最初と思ったのですが実はイタリアとタイでは既に発足して居たと知りました。 北米でも早急に採用して欲しいと願って居ます。
井上 出 (06/07/04)
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