五輪後の中国

平成20年9月29日　

【五輪終え中国各地で民衆による抗議行動続発】

中国共産党の地方の指導者たちは自分達自身や親族そして取り巻き連中達が私腹を肥やす為に奔走して居り、それが所得格差問題に加え民衆の怒りを招いて居ます。　それにも拘らず中央政府は有効な対策を立てようともしないのです。

何とか五輪を大きな問題も起こさずに終了したと言う事で中国政府は五輪中の厳戒体制を解いた途端に又全国で民衆による抗議行動が続発して居ます。

地方の権力者達は環境保護等一切無視し重工業を招致し公害を撒き散らしその公害問題を暴露する活動家達を拘束し反対運動を抑え込んで居ます。　その為に全国の工場周辺の住民達の間で公害病が蔓延し大きな社会問題になって居ます。被害者は常に貧しい農民達なのです。　そして彼等は病気になっても医者に診て貰うお金もないのです。

無秩序な発展から取り残されお米の御飯すらも充分に食べられない様な農民達に公害が更に追い撃ちを掛け彼等の不満と不安は近い将来爆発し共産党政府を転覆するような事態になる事も充分に考えられる状況です。

今月の4日に浙江省寧波市で起きた抗議行動は1万人の規模に達し警官隊と衝突する騒ぎになりました。　又湖南省吉首市でも3日から4日にかけてやはり1万人以上の群衆が抗議行動を起こして居り今後も大規模な抗議行動が中国各地で頻発するであろう事は間違いありません。

五輪関連の工事では大量の地方農民が北京で建設作業に従事しましたが彼等は農村と大都市との生活のレベルの違いを体験し怒りを募らせて居り彼等の抗議行動が暴動に発展する可能性は高まる一方です。

米国を追い越し世界最強の軍事大国にしようとして毎年2桁で増やし続ける軍事費や宇宙開発の為の費用は膨大なものでこれ等予算を大幅に削って貧困層救済に向けない限り社会不安は解消出来ず共産党政府の存続も危なくなると言う事を胡錦涛国家主席は認識し国威発揚等と言う事に無駄な金を使わず民衆の為の共産党と言う結党の基本理念に立ち戻らない限り中国は分解し各地で独立運動が起きましょう。

井上　出