米証券の破綻
平成20年5月16日
【米大手証券ベア-・スタンズ社破綻とその教訓】
3月14日にベア-・スタンズ社が公表した2008年第一四半期(2007年12月~2008年2月)決算は最終利益が前年同期比79%減の1億1,500万ドル(約116億円)でした。
確かに大幅減益でしたが倒産するような状況ではなかったのです。
ベア-・スタンズの経営悪化は傘下のモ-ゲ-ジファンドが昨年6月に破綻し巨額の損失を被った事に始まりますが巨額の評価損を抱えているとの噂が市場に流れた事から取引銀行がその融資を一斉に引き上げた事で資金繰りが急速に悪化し破綻したものです。
財政面では米金融当局の基準を上回る十分な資本を持って居たにも拘わらず破綻したもので資本などの不足ではなく市場の信用を失った結果だと言うのは驚きでした。
風評によって損失を恐れた取引銀行が一斉に資金を引き上げた事による予想を超えた「.資金繰り破綻」だったのです。
ベア-・スタンズの資産は現時点で300億ドル(約3兆円)あると言うのですからわれわれの常識では考えられない破綻で市場に於ける評価が大企業をも倒したと言う事実には大きなショックを受けました。
この倒産から学ぶ事
(1) 日本で同様の破綻が起きた際には当局の素早い決断と支援が必要である事。
(2) 自己責任の原則を守る事。 そして経営陣や責任者は逃げる事無く対処する事。
(3) 同様な金融リスクが発生する事に備え管理体制の整備と確立が急務である事。
(4) 財務・日銀・証券取引委員会ならびに商品先物取引委員会のトップによる首相直轄の金融市場作業部会を設立する事。
サブプライム・ロ-ン問題に端を発した今回の金融危機が再び起きない様祈るばかりです。
井上 出
【米大手証券ベア-・スタンズ社破綻とその教訓】
3月14日にベア-・スタンズ社が公表した2008年第一四半期(2007年12月~2008年2月)決算は最終利益が前年同期比79%減の1億1,500万ドル(約116億円)でした。
確かに大幅減益でしたが倒産するような状況ではなかったのです。
ベア-・スタンズの経営悪化は傘下のモ-ゲ-ジファンドが昨年6月に破綻し巨額の損失を被った事に始まりますが巨額の評価損を抱えているとの噂が市場に流れた事から取引銀行がその融資を一斉に引き上げた事で資金繰りが急速に悪化し破綻したものです。
財政面では米金融当局の基準を上回る十分な資本を持って居たにも拘わらず破綻したもので資本などの不足ではなく市場の信用を失った結果だと言うのは驚きでした。
風評によって損失を恐れた取引銀行が一斉に資金を引き上げた事による予想を超えた「.資金繰り破綻」だったのです。
ベア-・スタンズの資産は現時点で300億ドル(約3兆円)あると言うのですからわれわれの常識では考えられない破綻で市場に於ける評価が大企業をも倒したと言う事実には大きなショックを受けました。
この倒産から学ぶ事
(1) 日本で同様の破綻が起きた際には当局の素早い決断と支援が必要である事。
(2) 自己責任の原則を守る事。 そして経営陣や責任者は逃げる事無く対処する事。
(3) 同様な金融リスクが発生する事に備え管理体制の整備と確立が急務である事。
(4) 財務・日銀・証券取引委員会ならびに商品先物取引委員会のトップによる首相直轄の金融市場作業部会を設立する事。
サブプライム・ロ-ン問題に端を発した今回の金融危機が再び起きない様祈るばかりです。
井上 出
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