Friday, April 18, 2008

チベット騒乱

平成20年4月18日

【チベット騒乱の原因】

昨日チベット問題を取り上げ今回の騒乱の原因が(1)漢民族による経済支配・(2)チベット少女を集め売春を強要した漢民族の業者問題(3)パンチェン・ラマ師の生れ変りとしてダライ・ラマが選んだ少年が中国政府により拘束されて居る事件を上げましたが、一般チベット人が暴徒化した最大の原因は物価の急上昇で消費物価指数の上昇率は6.2%となり支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数がチベットでは2006年度の調査では50.2%に達したと言う事の様です。

毎日6,000人の観光客が訪れるラサは物価上昇率が更に激しいにも拘らず所得は伸びずチベット人たちは貧しい生活を強いられて居るのです。
 
従ってダライ・ラマの帰国を認める事とこれ以上の物価上昇を押え込まない限りチベット問題の解決は望めないのです。

尚先日のダライ・ラマ14世とパンチェン・ラマ師との関係で間違った情報を御伝えした事を御詫びします。 

パンチェン・ラマ師はダライ・ラマ14世の後継者ではなくダライ・ラマ法王の次の宗教指導者の地位を占め先代が10世でダライ・ラマ14世によって選び出されたゲンドウン・チュ-キ・ニマは11世になります。

ところが中国政府はこの11世を家族ぐるみ北京の何処かに拘束して終ったのです。

一方で中国はパンチェン・ラマ11世の認定権はダライ・ラマ14世にはなく中国政府に帰属するものだと主張し独自に1人の少年を選んだのです。

政治と宗教の分離が叫ばれて居る昨今ですがイランの様に宗教が政治をも支配すると言うケースが全てですが中国の様に政府が宗教団体の後継者を選ぶ等と言う話は前代未聞ありこんな事が許される訳はありません。

中国政府がチベット問題を解決する為には宗教問題に介入せず直ちに手を引く事から始めなければならないのです。

井上  出

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