Friday, February 22, 2008

禿げ鷹の狙い

平成20年2月22日

【日本を虎視耽々と狙う禿鷹達】

サブプライムロ-ンの問題は米国にとどまらず世界中の金融業界に大変な波紋を投げ掛けて居ます。
 
そんな中黒い禿鷹と恐れられて来た米国のヘッジファンドに代って中国のス-パ-ヘッジファンド CHINA INVESTMENT CORP (CIC) が日本企業の買収に動き出して居ます。 これは赤い禿鷹と呼ばれて居ます。

更にロシアのスーパーヘッジファンドはロシアが世界NO.1の石油産出国となった事もありだぶついたドルを広く運用して居りこれが白い禿鷹と呼ばれこのところ日本に進出して来て居ます。

ペトロ・ダラ-で潤って居るロシアもさる事ながら外貨保有高が日本の倍近い1兆5千億ドルに達したと言う中国が余剰資金を外国で運用しようとCICを通じ大きく動いて居ます。 

ヘッジファンドで世界的に有名なジョージ ソロスは30~36%のリタ-ンを投資家達に提供して居ましたが今は引退。
 
それに代って動き出した前述のペトロ・ダラ-や外貨約2,000億ドルを運用して居るCICのヘッジファンドの中にはリタ-ンが70%等と言う信じられない業績を見せるものまで出て来て居りマネ-ゲ-ムは過熱して居ます。

最大の資金を持つ中近東のオイルマネ-は個々の企業への投資や買収ではなく他国のファンドや銀行への融資に資金を回す傾向があり今のところ禿鷹的な動きはありませんが将来的には前述の赤白そして黒に続く可能性は大きいのです。

中近東のオイルマネ-の運用については未だファンドディ-ラ-が育って居ないと言う事がネックでリスクの高い投資対象は避けて居ますが中国のCICあたりは20名程度のディ-ラ-が何と2,000億ドルの資金を動かして居り又その実績には目を見張るものがあります。

中国人口は13億人と一般的には言われ又中国政府も統計数字としては13億人をベースにして居ますが実際には15億とも16億人とも言われて居ますからその中から選び抜かれた優秀な連中は今では世界中から注目されるディ-ラ-として活躍して居るのです。

日本の外貨保有高は9,500億ドル程ありますが政府はこれを米国の国債購入に回して居る程度でこの膨大な余剰外貨を運用して居ません。
 
併し輸出依存型経済も頭打ちの今政府が金融資産を上手に運用する事により輸出の落ち込みを埋める時期が来て居るのです。
 
中国のCICの様なJAPAN INVESTMENT CORPの設立が求められて居ます。

井上  出

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