Saturday, September 01, 2007

イノさんの文箱 (2007/09/01)

平成19年8月9日

空手を見直そう

現在世界に約4,000万人の愛好家が居ると言われる空手ですがその型の美しさに魅せられました。 激しい動きに加え静かな実に優雅な型の流れを先日の全国大会のTV中継を通じ堪能しました。

皆さん御存知の様に空手は沖縄で生れた武道ですが約400年前薩摩が琉球王国を支配下に入れた際武器保持禁止令によって住民から武器を全て取り上げた事から自衛の為に素手で戦う為の術が生れたのです。 同時に船を漕ぐ櫂や農具を使った戦い方も生み出されたのです。 沖縄の櫂はサバニと呼ばれサバは鮫ニは船の意味でこれは立派な武具として身を守る為に使われて来たそうです。

当初空手は沖縄手と呼ばれて居り負けない為の手段(身を守る為の手段)として編み出された武術であって相手を攻撃する為の手段ではないと言う考え方が現在に受け継がれて来て居り空手は攻撃の為の武道ではないと言う事を指導者達は強調して居ました。

以上空手についてのお話をさせて頂きましたが日本の自衛隊も空手の精神を基本として活動して行って貰いたいと切に願って居ます。

井上  出     

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平成19年8月10日

カプセルホテルが世界ブランドに

一時大きな話題を呼んだカプセルホテルですが通勤に時間の掛かるサラリ-マン達の間では今でも人気で最近はサウナがあったり大浴場があったり洗濯乾燥機が備えられたりと大変便利になって居るそうです。

併し良く考えて見ると仕事を終えても家に帰れないと言う状態は異状であって遠距離通勤に悩むサラリ-マンが大勢存在すると言うのは問題です。 昔に比べれば多少は好転して居る事は間違いありませんが日本の住宅問題は大きな社会問題で毎日長時間掛けて出勤すると言うのは日本位のものでしかも朝のラッシュ時には混雑し身動きも出来ないと言うのでは会社に着く迄にエネルギ-を消耗して終う事でしょう。

土地や家の値段が底を打ちこのところ上昇傾向ですが一般サラリ-マンが庭付の一軒家に住む為には最低でも通勤時間2時間は覚悟しなければならないと言うのは外国人には信じられない話です。

先日も私見を述べさせて頂きましたが山手線や首都高速上の空間にマンションを建設する事で住宅問題は一気に解決出来る事から東京都と国が共同でプロジェクトを組んで都内に唯一残された空間の有効利用を早急に検討して貰いたいと考えます。

韓国の学者が日本の文化は「縮みの文化」だと喝破し話題になった事がありますが、扇子に始まり箱庭や盆栽そしてトランジスタ-他確かに日本人は大きな物を小さくまとめると言う事では世界NO.1です。 カプセルホテルもそんな文化の延長線上にあると思います。

日本程ひどくはありませんがやはり土地不足は大都市においては世界的な傾向で空間の有効利用はどこの国でも都市の再開発には欠かせない事案の1つです。 そんな事もあり英国のガトウィック空港に日本のカプセルホテルにヒントを得た英国版の高級カプセルホテルが7月1日に開業したそうです。

このカプセルホテルは「YOTEL(ヨーテル)」と名付けられ回転寿司チェン「YO-SUSHI」を英国で展開中の企業家サイモン・ウッドロフ氏の新しいベンチャーとの事で秋には英国のヒースロー空港そして来年には米国の主要空港にもオープンする計画との事です。

日本のカプセルホテルに比較すると大きくスタンダ-ドが7平方メ-トル、プレミアムクラスが10平方メ-トルで各室バスル-ム付きでル-ムサ-ビスもあるそうです。 料金は時間単位で最低4時間契約ですがスタンダ-ドル-ムの一泊料金は25ポンド(約6,200円)と結構な値段ですがウッドロフ氏は充分成算はあると見て居る様です。

日本生れのカプセルホテルが英国で味付けされ米国で花開き日本人旅行者が利用すると言う図式が近い将来見られそうです。

井上  出

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平成19年8月15日

80=20の法則

以前にも何度か御紹介した事がありますが世の中は全て80=20の法則で成り立って居ると言う米国の学者が説いた法則を日本に広めたコンサルタントの渡紀彦氏は既に他界されましたが私が学生時代産経新聞に4年間勤務して居た時の上司で広告局企画室の室長でした。

渡氏は産経時代ミツミ電気にヘッドハンティングされ「アンネ」と言う生理用品(日本で最初の製品)製造販売会社を立ち上げ創業時の苦労話を書いた「アンネ課長」と言う著書はミリオンセラ-になりました。

その後渡氏は東急エ-ジェンシ-に当時のお金(40年程前)で1,500万円と言う大金でスカウトされ週刊誌で話題になりましたがその後独立されコンサルタント会社を設立し20冊以上の著書を次々と出版されました。 その中でも好評だったのは「女に強くなる本」「女に財布を開かせる本」そして前述の「80=20の法則」です。

地球上の土地は地球全体の20%であって80%は海・河川・湖である事に始まり世界の富の80%は20%の国々によって占められて居る。 自動車のメ-カ-は世界中にありますがその20%が市場の80%を占有して居る。 この他にも沢山の例がありますが流通業界でも20%の店舗が利益の80%を稼ぐと10月20日付の朝日新聞の経済気象台のコラムにありました様に世の中は確かに80=20の法則で動いて居るのです。

是非皆さん周囲を見廻して見て下さい。 面白い発見があると思います。

井上  出

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平成19年8月15日

ドル建ての1人当りのGDP(国内総生産)で日本は世界何位?

4月から6月迄の3ヶ月間の日本のGDP実質成長率は0.5%と減速しました。 1990年代初めに日本は世界1位であった事は多くの皆さん御存知だと思います。 「もう米国に学ぶ事はない!!」等と宣う経済評論家が出て来たのはこの時期です。 それでは現在日本は第何位か御存知の方は殆んど居られないと思います。 未だ米国に続いて世界第2位と答えられる方が多いのです。

ところが2005年の番付によればOECD(経済協力開発機構)に属する先進諸国の中で日本は何と14位にランクが下がって終ったのです。 では1位は米国かと言うと驚くなかれルクセンブルクがNO.1続いてノルウェ-・デンマ-ク・アイルランドとヨ-ロッパの小国が上位を占めて居るのです。

EU(欧州連合)市場の拡大がこれら小国を豊かにしたのですが同時に市場を世界に開放し自国経済とグロ-バル市場を一体化させた事が急発展の最大の要因だと言われて居ます。

小泉元首相が旗振りをし規制緩和や市場開放はある程度進みましたが他の先進国に比べると未だ鎖国政策を続けて居ると言われる様な情況にあり今後も日本のランキングは落ちて行く事でしょう。

先日のブルドックソ-スの買収防衛策を最高裁判所が認めた事で日本は排他的な市場であるとして外国人株主の投資意欲を減退させる可能性は高く加えてこのところ又復活して来た企業の株式の持ち合いによる買収防衛の動きは日本市場を世界の中で孤立化させる事につながり日本経済をグローバル経済に組み込む事を難しくする事間違いありません。 従ってこの傾向が続けばランキングが上る可能性はないのです。

井上  出

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平成19年8月15日

淡谷のり子さんの思い出

読売新聞の編集手帳と言うコラムでブルースの女王淡谷のり子さんを取り上げて居り彼女が盛岡でリサイタルをした折に私の家のピアノをお貸しする事になった時の事を思い出し今日は彼女を取り上げてみました。 明治40年(1907年)生れの彼女は今年の8月13日が生誕満100年に当るとのことでした。

読売の上記コラムでは片田舎で公演した折劇場入口の垂れ幕に「ズロースの女王来たる!!」と大書きしてあり彼女が赤面したとありました。 昭和10年代の半ばとの事で彼女は当時地方回りをしてブル-スを日本中に広めて居たものと思われます。 今の若い人達はズロースと言う言葉も知らないと思いますが私達の世代にとってはズロースだとかブル-マと言う言葉は強烈なインパクトを与えたものです。

彼女は昔から厚化粧だったそうで戦時中にその事を官憲に注意された折に「私の顔は化粧でもしなければ見られたものではないでしょう」と切り返したと言うエピソードもあります。

そんな彼女が上海の部隊を慰問した際兵士達から当時禁止されて居た彼女の歌2曲を是非聞かせて欲しいと言う要望があったのですが彼女は罰を受けても良いと腹をくくって歌ったそうです。 その歌を聞いて兵隊達はボロボロ涙を流したと言うのですが気を利かせて席をはずした監視役の将校も廊下で泣いて居たとの事です。

その2曲と言うのは「ああ帰り来ぬ心の青空」であり「雨のブル-ス」だったそうです。 当時はこの様な歌は戦意を喪失させ軟弱な精神を助長するとして禁止されて居たのです。

こんな時代があった事を今の若い人に知って貰いたいと思いますし米軍による一般市民を対象にした大都市絨毯爆撃や広島長崎への原爆投下と言う非人道的な行為を絶対に忘れる事なく語り継いで行く必要があるのです。

井上  出

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