Thursday, June 12, 2008

自宅で最後を

平成20年6月12日

【自宅で最後を迎えたい】 

山本高史と言う内科医の先生が「サインズ・オブ・タイムス」に数年前に「最後の選択」と言う標題で自宅での安らかな死について書いて居られました。

山本先生はバングラディッシュでの医療体験から自然に近い形で動物の様にじたばたせずに苦痛に耐えながら死んで行った人々の死こそ望ましい最期の迎え方だと信じて居られます。

山本先生は新潟県の長岡市の山間にある人口7千人の旧小国町で診療をして居られるとの事ですが都会と違い小国町では自宅でなくなられるケースが大変多いと報告して居られそれが理想的な最期の迎え方だと説いて居られるのです。

自宅で最後を迎えさせて上げる為にはその御家族の苦労は大変です。 日々衰弱して行く病人に付き添うのは辛い事ですが次第にその死を共有する様になると先生は語って居られます。

死が確実であるにも拘らず延命の為に点滴をしたり人工呼吸器を付けたりする事は病院では一般的に行われて居る事ですが自宅で死を迎える場合多くの人が延命に見切りを付けるとの事です。 唯徒に延命をする事に意味が無い事を患者本人も家族も充分理解して居るからだと言われるのです。

固い白壁と薬の臭いで一杯の病院で死ぬよりも思い出の一杯詰った自宅で家族に囲まれて最期を迎える事の方がどれだけ本人にとって幸福かを思い亡妻を病院で見送った事を私は今後悔して居ます。

井上  出

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