Monday, March 12, 2007

イノさんの文箱 (2007/03/12)

平成19年3月12日

「鹿児島県警のスキャンダルと冤罪の補償問題」

毎日新聞の記事を読まれたとの事ですが全国の警察で精神的な拷問は今でも行われて居るのです。 さすがに殴る蹴ると言う肉体的な拷問は最近は行われなくなりましたが時々は外国人犯罪者に対して暴力を振るったと言う事で被害者から告訴されるケ-スがありますから相手によっては暴力的な取調べも行われて居る事でしょう。

人間は誰でも残虐性を持って居り弱者に対して暴力を振るうと言うケ-スは近頃社会問題になって居る学校内のイジメや暴走族同志の喧嘩のやり方にも見られます。 特にそれが最近は陰湿になって来て居ると言うのはテレビゲ-ム相手の毎日を過して居るネグラの子供達が増えた事が原因に思われます。

ついこの前新聞で取り上げられた事件では無実であるにも拘らず有罪判決を受け2年半の懲役になった婦女暴行被疑者が服役後真犯人が出て来た為冤罪であった事が判明したケ-スで真犯人が現れなければ一生前科者のレッテルを貼られ日陰者の人生を歩まねばならなかった訳でこれも取調べ官と検察に問題があったのですが担当者達は殆んどお咎めなしなのです。

周防正行監督の「それでもボクはやって居ない」と言う映画が大勢の人達の関心を呼んで居ると1月30日のメ-ルでお伝えしましたが逮捕された時に痴漢をしたと認めれば3万円から5万円の罰金で釈放されるが否認すると留置場に放り込まれ毎日厳しい取調べを受け殆んどの場合は無実であってもそれを証明する事が出来ず有罪になると言う法律上の問題を改める必要がありますし今回の鹿児島県警と検察によるでっち上げの様な事が再び起きない様取調べの透明性を高める必要があります。 取調べ状況をビデオに撮る試みも始まりましたが普及には時間が掛ります。

福沢諭吉翁が「日本人は高圧的な態度の人には弱く、腰の低い相手には尊大になる。 このいやらしい性格はいつまでたっても直らないだろう。」と発言されたとの事ですが今でも全く変って居ません。 そして「長い物には巻かれろ!!」はこのところ次々と発覚して居る談合問題を見ても明らかです。

シリア生れのカナダ人が冤罪で1年間拘留されその間に拷問を受けた事に対しその補償金として10億円が支払われたとの事ですが鹿児島県警の場合は雀の涙位の補償金しか出ないと思います。 その上当時の本部長が厳重注意だけで終りなのですから許せません。 12人全員で集団訴訟を起し補償と併せ当時の担当官や上司そして捏造された好い加減な資料をベ-スに有罪に追い込んだ検察官等を徹底的に叩く必要があります。

マスメディアは当時の本部長が厳重注意を受けた事を「異例な処罰」と伝えるだけで同じ様な事件が起らない様な体制を作れとか処罰が甘すぎるとする抗議や批判も一切なしです。 警察を敵に回したくないと言う事の様で「正義の為には命を張る」様な記者はもう全く見られません。 実に情けない事です。

井上 出    (07/03/12受信)

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平成19年3月13日

「米ドル暴落の可能性」

今のところドルは他の通貨との関係に於いて安定して居り暫くは大きな変化はないと思われます。 併し米ドル暴落の可能性は除々に高まって来て居る事をドルに投資して居る方々は認識する必要があります。

先ずは中近東の産油国がドルからユ-ロに資金を移しはじめた事です。 その事もあって当初はドルより弱い動きを見せて居たユ-ロが最近はドルに対し25%以上も値上りして来て居ます。 ブッシュ政権に対する批判がドル離れ現象を生んで居るのです。

次に中国政府が従来の様に外貨準備の殆んどを米国債などで運用して居た姿勢を改め外貨準備運用の為の専門投資会社を設立し投資先を多様化させ米国一辺倒であった投資先をヨ-ロッパや他の国々に分散する事を決めた事があります。

中国の外貨準備高は遂に日本を抜いて実に一兆ドルを超えた事から今後の中国政府の外貨準備の運用先の変更はドル暴落の引き金になる可能性があるのです。

このところのユ-ロ高で日本製品の競争力が復活しユ-ロ圏への輸出は急増中で当然の事ながら受取ったユ-ロをドルに換算して米国債に投資する様な事をする業者はなく儲いだユ-ロはヨ-ロッパに投資する事になり米国への投資は減り始めて居るのです。 中国に追い越されたと言っても日本も中国に次ぐ外貨準備高があり今年の2月末の外貨準備高は9,050億ドルと過去最高を更新して居り日本の今後の投資動向も世界から注目されて居ます。

力を付けて来たアジア諸国の対米感情は過去にない程悪化して来て居り発展途上国から先進国の仲間入り間近のシンガポ-ルやタイあたりも米国ではなくヨ-ロッパに投資先を移しはじめて居るのです。

好景気が続いて税収が増え財政赤字が減りはじめた米国経済もイラクやアフガニスタンへの軍事費の増額と米兵駐留の長期化で再び財政赤字が急増する様な事になればドル暴落の要因になり得る訳で今後の世界経済の動きから目を離す事が出来ない状況が今後も続く事でしょう。

井上 出 (07/03/12受信)

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平成19年3月13日

村松勝三先生のバンク-バ-便り2通拝受しました。 村松先生の教会が日本人教会と知り何故バンク-バ-に日本人の為の教会が生れたのかその経緯を知りたいと思います。

北米に留学した子供達が日本人だけのグル-プを作って何時も日本人同士で屯して現地の学生達との交流を避ける為に折角留学しても英語を碌に習得せずに帰国すると言う事で問題視されて居る事と矛盾する訳でその辺のところを松村先生にお聞きしたいと思います。

私個人の意見としてはこのグロ-バルの時代には国籍等なくす方向で皆が努力すべきではないかと思うのですが、その辺のところも併せて松村先生の御意見を御聞きしたいと思います。

クリスチャン・リトリ-ト・センタ-なる素晴しい施設がバンク-バ-の近くにあるとの事、そしてその周辺が自然に囲まれた美しい景観と聞きその様な場所でユッタリとした時間を持ち神に祈る事で神との距離が縮まった様な気持になるであろうと想像します。

それにしても祈り方にもお国柄が出ると言うのは大変興味深いですね。 韓国の牧師さん達の祈り方が激しく熱狂的と言うのは充分理解出来ます。 韓国のキリスト教徒は人口の30%以上と言われて居ますが一方で地方には昔日本にも居た祈祷師が今でも大勢存在するのですが彼等はアフリカの祈祷師達の様に身体を震わせ絶叫するのですがその延長線上に激しい祈りがある様に思われます。

御承知の様に韓国の人はニンニクに加え唐辛子を毎日沢山食べますがこれは刺激剤ですから感情の起伏が激しいのはその所為ではないかと言われて居ます。

私の親友で早稲田の大学院で学んだ李さんと言う韓国人が居ますが彼によれば最近の韓国の若者はニンニクも昔程食べず又唐辛子も彼の若い頃に比べるとあまり摂取しないとの事ですから性格も穏やかになるのではないか等と愚考しますがどうでしょうか?

又最近は韓国では日本食ブ-ムで日式レストランが沢山出来若者の間で人気ですが寿司・刺身に付き物のワサビは唐辛子と違って鎮静作用がある事から韓国人気質も将来変るかも知れませんね。

井上 出    (07/03/12受信)

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平成19年3月12日

「軍備拡大の為の予算を貧困層を救う為に使わなければ中国共産党の未来はない」

軍事費を前年度比で17.8%も増やす事を決めた全国人民代表大会の決定で中国の軍事費(国防費と呼ぶ)は実に19年間も2桁増を続ける事になります。

邦貨に換算すると5兆3,300億円となり遂に日本の国防費を抜く事になりますが米国防総省によれば公表はされて居ないが兵器購入他で実際の総額は公表値の2~3倍に達して居ると言うのですから大変な額が軍拡の為に使われて居る事になります。

以前にもお伝えしましたが中国は米国に代って世界制覇をする事を目指して居り膨大な予算を軍拡の為に投入し続けて居るのです。

併し地方農民の生活は貧しく先週NHKのドキュメンタリ-で見たのですが地方の貧困層は子供達を学校にも通わす事が出来ず食事はトウモロコシの粥と漬物だけと言う信じられない程貧しい生活を強いられて居るのです。 病気をしても医者に行けないし薬を買う金も無いと訴えて居ました。

一方大都市近郊農家は野菜価格の高騰で高収入を得て豪邸に住み乗用車を乗り回し海外旅行を楽しんで居ると言うのですから日本で今問題になって居る格差問題等比較にならない位の貧富の差が付いて終って居るのです。

地方農民の不満はマグマの様に溜り続けて居り中国政府の発表でも1日240件の農民による暴動が全国で発生して居ると言うのですからこれも実際にはその数倍の数で農民の怒りが各地で爆発して居ると思われます。

私は百姓一揆が全国規模で起き中国共産党政府が倒される様な場面が将来起きる可能性が高まりつつあり、今中国政府が貧困対策と真剣に取組まなければ中国共産党は消えると考えて居ます。

農民達の不満に加え都市部でも水質汚染が原因の公害病が急速に広がって居り癌患者が急増し日本で大きな社会問題になった「イタイ・イタイ病」やその他の公害病が工場周辺の村や町で発生して居るにも拘らず政府は水質汚染問題より宇宙開発に夢中なのです。

中国では毎年癌で200万人以上の人達が死亡して居りその70%が環境汚染と関係して居ると言うのです。 加えて大気汚染と関係する病気で毎年100万人の人が死亡して居ると言うのですから人間の住める様な環境とは程遠い状況にあるのです。

中国の河川の70%は既に汚染されて居り相変らず工場は増え未処理の工場廃水が垂れ流し状態であるにも拘らず改善は進んで居ないのです。 国家環境保護総局なる組織があっても殆んど機能して居ないのです。

貧困対策と環境汚染対策にこそ中国は大きな予算を組むべきで徒に軍拡に膨大な予算を組む中国共産党指導部に事の重大さを認識させるにはどうしたら良いのでしょうか?

井上 出    (07/03/12受信)

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