Friday, January 12, 2007

イノさんの文箱 (2007/01/11)

「フグの話(1)」

冬本番の今日本はふぐ料理の季節です。 ふぐと言うと昨年岐阜の友人と行った小さなふぐ料理屋を想い出します。 2人で21万円と信じられない料金を取られ目を白黒させた一件です。

天然物と言っても1人10万円と言うのは法外の値段で一見の客と言う事で貪られたにしても高過ぎます。 店主によればJRの社長や役員が多いと言う事だったのでサラリ-マン社長や三等重役連中は随分贅沢をして居るもんだと驚きました。

こんな高い店があるかと思えばふぐ料理チェン大手の関門海と言うところが全国展開して居る「玄品ふぐ」はコ-ス料理で1人前5,300円と言うのですからこれは大衆料金です。

ふぐちり・薄造り・空揚げそして雑炊にデザ-トまで付いて5,300円はこれ又安くて信じられない価格です。 勿論養殖物ですが味に大きな違いはありません。 歯応えが違い味が薄いと言う人が居ますが素人には判りません。

ふぐと言えばトラフグが最高と言われて居ますが国内で消費されて居るトラフグの90%は養殖物なのです。 従って料亭あたりでも密かに天然物と養殖物を混ぜて使って居るとの事です。

天然物は今年は昨年より安く築地での卸値は1KG7,000円程それに対して養殖物は半値以下の3,000円前後ですから驚く程の値開きはありません。 従って1人前10万円も取るのは泥棒みたいなものです。

以前ふぐは下関や九州では「ふく」と呼ぶとお伝えした事がありますが一説によると縁起をかついで「ふく」と呼ばれる様になったのだそうです。 又ふぐにはトラフグの他にマフグ・ショウサイフグそしてサバフグがあるそうです。 併し味はやはりトラフグが最高との事御参考まで。

井上 出    (07/01/11受信)

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「フグの話(2)」

ふぐと言えば我々は直ぐ下関と産地を特定しますが実は下関は取引市場としては日本一ですが産地日本一は下関ではないのです。 最大の天然トラふぐの産地は実は静岡県沖の遠州灘であって下関ではないのです。

併し遠州灘で取れたふぐの殆んどは下関市場に運ばれ他の地域から集まったふぐと一緒に市場に掛けられ改めて全国の消費地に下関から出荷されて居るのです。 

この下関の市場は「南風泊(はえどまり)市場」と呼ばれる公設市場で日本でふぐを食べる事を最初に解禁した山口県が明治時代から日本のふぐ市場の中心となり昔は九州周辺や瀬戸内海などが主な漁場だった事もありふぐ取引の中心として栄えて来たのです。

併し今では静岡県の遠州灘が主な漁場になって居り更に山育ちの養殖物のふぐが急増して居るのです。 今でも下関市場は取引の中心で全国消費の中の天然物の7~8割養殖物の3~4割は一度下関に集められた上で全国に出荷されて居るのです。 併しその取引量は年々減って来て居ます。

山育ちと言うのは宮城県の築館近くの里山の農場とか群馬県前橋市、愛媛県愛南町、大分県佐伯市そして長崎県の松浦市や島原市にある陸上の養殖場育ちのふぐの総称です。

そして山育ちも含め養殖物がトラフグの全国消費の90%を占めるに至って終い天然物は全体の10%に過ぎないのです。 そして養殖トラフグ全国一は長崎県で下関市場を通さずに割安な価格で消費地に直接供給する仕組みが毎年大きくなり下関市場を脅かす様になって来て居ます。

下関市場は市場を通さずに販売されて居る国内産養殖物に加え海外からの輸入物にも追われ苦戦して居ます。 グロ-バル化が進む時代には独占などと言う事は不可能になって居り下関の南風泊市場も例外ではないのです。

井上 出    (07/01/11受信)

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「自転車運転マナ-最悪の日本」

「自転車は歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければならず、歩行者の通行の妨げとなるときは一時停止しなければならない」と道路交通法に規定されて居ますし罰則もあるのですがこんなル-ルを守って居る自転車運転者は皆無ですし違反しても処罰された話は聞きません。

猛スピ-ドで人の間を縫う様にして走り抜ける若者達が殆んどで事故が多発して居ます。 12月13日には80代の女性が40代の男性の自転車にはねられ死亡しました。 横断歩道には自転車通行のレ-ンがあるのですが何故か無視し人の間を走り抜ける連中が多いのです。 これは狭い一方通行道路に歩行者用レ-ンがあるにも拘らず反対側の車道を歩く人の方が多いと言う現象にも現れて居り日本人は法律を守るどころかそれにむしろ抵抗して居る様な風潮があり欧米人を引合に出すと嫌がられますからその事には触れませんが日本人は最近特にマナ-が悪くなって居る事を痛感します。

自動車による交通事故死は大巾に減り昨年は6,000人余となりましたが自転車事故は10年前の4.5倍に達したと言うのですから何とか自転車運転者のマナ-を向上させ事故減少を目指す必要があります。

自転車事故が増え続けて居る原因には
(1) 飲酒運転 
(2) 走行中の携帯電話の使用 
(3) 無灯火 
(4) 二人乗り
(5) スピ-ドの出し過ぎ
等がありますのでより厳しいル-ル順守そしてマナ-向上を図らなければなりません。

歩行者をはねて怪我をさせた事故のうち13才から24才迄の運転者によるものが全体の44%を占めている事からも若者にル-ル順守教育をする必要があるばかりではなく罰則があるのですからその厳しい施行が当局に求められて居ますし違反の取締まり強化が急務である事は明白です。

井上 出    (07/01/11受信)

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