イノさんの文箱 (2006/11/01)
「淋しい引退」
どの世界でも引退は淋しいものですがプロ野球の様な華やかな世界では個々の選手の注目度が大きく違いそれによって引退時のセレモニーにも大きな違いが生れます。
日本リーグを優勝に導いた日本ハムの新庄選手の札幌球場での最終戦は球場のみならず北海道中の日本ハムファンがその引退を惜しみ涙を流す人達も居ました。 正に選手冥利に尽きると言う事でしょうが、その同じ日対戦相手の中日のベンチに川相昌弘内野手(42才)が居ました。
川相選手は元巨人の内野手で堅実な守備と巧みなバントで不動の遊撃手として長年巨人に貢献したのですが2003年に巨人を退団した後中日にテスト入団しメンタルアドバイザーと言う肩書で選手とコーチを兼任してきました。 バント成功数では米大リーグ記録を抜き最終的には532犠打を記録して居ます。
この川相が新庄と同じ日に静かに引退したのです。 中日が日本ハムに4連敗し日本シリーズ優勝を逃した最終試合で川相は自分の引退と新庄の引退セレモニーとを重ね合わせどんな気持であったろうかと想像すると同情を禁じ得ません。
広島の浅井樹内野手(34才)も10月14日に引退しましたが彼とても淋しい思いで引退の日を迎えたであろうと思います。 今所得格差問題が日本中で話題になって居ますが資本主義社会では仕方のない現実でスポーツの世界と一緒なのです。
井上 出 (06/11/01)
* * * * *
「散歩好きの英国人に学びましょう」
英国人は散歩好きでこの習慣は昔から英国人の間に根付いて居る文化であると聞いた事があります。 シゲさんは英国の生活が長いと御聞きして居ますが英国人の散歩好きを実感されたと思いますが如何ですか? パブリック・フットパスと呼ばれる歩行専用の散歩歩道が全土にあると言われていますが今でも存在するのでしょうか?
散歩と言うとステッキと帽子がセットになって居るように思いますが高齢化社会日本でもステッキの需要が増えるのではないかと考え5-6年前に英国からステッキを少量輸入してみた事がありますが商売になりませんでした。
アメリカで始まった健康の為のウオーキングの流れを真似た日本人は万歩メーターを身に付けて早足でセカセカ歩く事から英国人の様に散策を楽しむと言うスタイルは受け入れられず従ってステッキも不要と言う事なのでしょう。
もう10年程も前になりますがオックスフォードの学生街に出かけた折アンティークの品々を置いている小さな店がありそこで素敵な銀のハンドルの付いたステッキを見付け購入しようと思ったのですがそれが仕込み杖で試験管を長くした様なガラスの容器がステッキの中に埋め込んでありました。 ウイスキーを入れる瓶だったのですね。 散歩の途中でチビリチビリとやる為の物だったようです。
ところがこの店の主人が商売気の無い爺さんで私が興味を示しているのに「この容器は毀したらお終いだよ」等と余計な事を言うので結局買いませんでした。
私は未だ足腰にあまり衰えは来て居ませんがステッキを使う様になったらツイードのジャケットに同じ布地で作ったハンティングキャップを被って落葉を踏みしめながら散歩をしたいと夢見て居ます。
軽井沢は明治時代に英国人宣教師A.C.ショーによって広く世間に知られる様になったと言われていますが最近は俗化して終ったと嘆く人が多いのですがそれでも秋になれば若者も消え静かな街が帰ってきますからそんなところで毎日古い散歩道を巡る事が出来たらどんなに幸せだろうと想像を膨らまして居ますが実現は難しそうです。
井上 出 (06/11/01)
* * * * *
「病院内での医師看護師による患者に対する言葉遣いについて」
年配の患者に対し幼児語に近い語り掛けをするケースが多く患者側から苦情が出て居ます。 又名前を呼ばず「お爺ちゃん」とか「お婆ちゃん」と呼ぶ場面も多い事から最近は患者さんの名前に「さん」や「様」を付ける様指導する病院も出てきました。 年を取ったからと言って爺さん婆さん扱いは私も勘弁して貰いたいと思います。
聖路加国際病院の名誉院長の日野原重明先生は病院内での敬語の使い方についてコメントされて居ますのでその主張をお伝えしたいと思います。
日本の若い人達の中には敬語を正しく使えないものが増えています。 昔は三世代同居が普通で毎日の生活の中で自然に敬語を学ぶ事が出来ましたが最近は鍵っ子も増え又親子の会話の機会も少なくなった事から敬語の使えない若者が増えて居るのです。
又テレビのホームドラマでも親子の間の会話で敬語を使うケースは少なく友達同志の様な会話になって居ます。 朝の挨拶も両親に向って「おはよう!!」であり寝る前の挨拶も「おやすみ!!」ですから救い様がありません。 しかも挨拶をするような子供はまだ良い方で親が挨拶しても無言と言う子供が多いと聞きます。
文部科学相が敬語を五つに分類する新しい指針案を近日中に公開しますが従来の敬語(1)尊敬(2)謙譲(3)丁寧の3分類を改め(1)謙譲語Ⅰ(2)謙譲語Ⅱ(3)美化語(4)尊敬語(5)丁寧語にするとの事です。
国民に敬語を適切に使うよう指導しようと言う事でこんな指針案が出て来た訳ですがこれをどの様にして浸透させるかと言う事が大きな問題で家庭内教育が強く求められて居ます。
日野原先生は医療関係の施設の職員から受診者を「診てあげる」と言う昔ながらの感情を一掃し顧客として丁寧に接する事の必要性を説き今回の敬語の新しい分類案の登場を好機としてこれを上手に使える様勉強会を持つ事を提案して居られます。
他の国語には殆んど無い敬語を美しく使いこなす事が出来る様言葉の乱れを正すと共にこの機会に美しい日本語を取り戻す事が出来る事を心から願って居ます。
井上 出 (06/11/01)
どの世界でも引退は淋しいものですがプロ野球の様な華やかな世界では個々の選手の注目度が大きく違いそれによって引退時のセレモニーにも大きな違いが生れます。
日本リーグを優勝に導いた日本ハムの新庄選手の札幌球場での最終戦は球場のみならず北海道中の日本ハムファンがその引退を惜しみ涙を流す人達も居ました。 正に選手冥利に尽きると言う事でしょうが、その同じ日対戦相手の中日のベンチに川相昌弘内野手(42才)が居ました。
川相選手は元巨人の内野手で堅実な守備と巧みなバントで不動の遊撃手として長年巨人に貢献したのですが2003年に巨人を退団した後中日にテスト入団しメンタルアドバイザーと言う肩書で選手とコーチを兼任してきました。 バント成功数では米大リーグ記録を抜き最終的には532犠打を記録して居ます。
この川相が新庄と同じ日に静かに引退したのです。 中日が日本ハムに4連敗し日本シリーズ優勝を逃した最終試合で川相は自分の引退と新庄の引退セレモニーとを重ね合わせどんな気持であったろうかと想像すると同情を禁じ得ません。
広島の浅井樹内野手(34才)も10月14日に引退しましたが彼とても淋しい思いで引退の日を迎えたであろうと思います。 今所得格差問題が日本中で話題になって居ますが資本主義社会では仕方のない現実でスポーツの世界と一緒なのです。
井上 出 (06/11/01)
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「散歩好きの英国人に学びましょう」
英国人は散歩好きでこの習慣は昔から英国人の間に根付いて居る文化であると聞いた事があります。 シゲさんは英国の生活が長いと御聞きして居ますが英国人の散歩好きを実感されたと思いますが如何ですか? パブリック・フットパスと呼ばれる歩行専用の散歩歩道が全土にあると言われていますが今でも存在するのでしょうか?
散歩と言うとステッキと帽子がセットになって居るように思いますが高齢化社会日本でもステッキの需要が増えるのではないかと考え5-6年前に英国からステッキを少量輸入してみた事がありますが商売になりませんでした。
アメリカで始まった健康の為のウオーキングの流れを真似た日本人は万歩メーターを身に付けて早足でセカセカ歩く事から英国人の様に散策を楽しむと言うスタイルは受け入れられず従ってステッキも不要と言う事なのでしょう。
もう10年程も前になりますがオックスフォードの学生街に出かけた折アンティークの品々を置いている小さな店がありそこで素敵な銀のハンドルの付いたステッキを見付け購入しようと思ったのですがそれが仕込み杖で試験管を長くした様なガラスの容器がステッキの中に埋め込んでありました。 ウイスキーを入れる瓶だったのですね。 散歩の途中でチビリチビリとやる為の物だったようです。
ところがこの店の主人が商売気の無い爺さんで私が興味を示しているのに「この容器は毀したらお終いだよ」等と余計な事を言うので結局買いませんでした。
私は未だ足腰にあまり衰えは来て居ませんがステッキを使う様になったらツイードのジャケットに同じ布地で作ったハンティングキャップを被って落葉を踏みしめながら散歩をしたいと夢見て居ます。
軽井沢は明治時代に英国人宣教師A.C.ショーによって広く世間に知られる様になったと言われていますが最近は俗化して終ったと嘆く人が多いのですがそれでも秋になれば若者も消え静かな街が帰ってきますからそんなところで毎日古い散歩道を巡る事が出来たらどんなに幸せだろうと想像を膨らまして居ますが実現は難しそうです。
井上 出 (06/11/01)
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「病院内での医師看護師による患者に対する言葉遣いについて」
年配の患者に対し幼児語に近い語り掛けをするケースが多く患者側から苦情が出て居ます。 又名前を呼ばず「お爺ちゃん」とか「お婆ちゃん」と呼ぶ場面も多い事から最近は患者さんの名前に「さん」や「様」を付ける様指導する病院も出てきました。 年を取ったからと言って爺さん婆さん扱いは私も勘弁して貰いたいと思います。
聖路加国際病院の名誉院長の日野原重明先生は病院内での敬語の使い方についてコメントされて居ますのでその主張をお伝えしたいと思います。
日本の若い人達の中には敬語を正しく使えないものが増えています。 昔は三世代同居が普通で毎日の生活の中で自然に敬語を学ぶ事が出来ましたが最近は鍵っ子も増え又親子の会話の機会も少なくなった事から敬語の使えない若者が増えて居るのです。
又テレビのホームドラマでも親子の間の会話で敬語を使うケースは少なく友達同志の様な会話になって居ます。 朝の挨拶も両親に向って「おはよう!!」であり寝る前の挨拶も「おやすみ!!」ですから救い様がありません。 しかも挨拶をするような子供はまだ良い方で親が挨拶しても無言と言う子供が多いと聞きます。
文部科学相が敬語を五つに分類する新しい指針案を近日中に公開しますが従来の敬語(1)尊敬(2)謙譲(3)丁寧の3分類を改め(1)謙譲語Ⅰ(2)謙譲語Ⅱ(3)美化語(4)尊敬語(5)丁寧語にするとの事です。
国民に敬語を適切に使うよう指導しようと言う事でこんな指針案が出て来た訳ですがこれをどの様にして浸透させるかと言う事が大きな問題で家庭内教育が強く求められて居ます。
日野原先生は医療関係の施設の職員から受診者を「診てあげる」と言う昔ながらの感情を一掃し顧客として丁寧に接する事の必要性を説き今回の敬語の新しい分類案の登場を好機としてこれを上手に使える様勉強会を持つ事を提案して居られます。
他の国語には殆んど無い敬語を美しく使いこなす事が出来る様言葉の乱れを正すと共にこの機会に美しい日本語を取り戻す事が出来る事を心から願って居ます。
井上 出 (06/11/01)
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