Wednesday, August 30, 2006

イノさんの文箱 (2006/08/29)

「講談落語は読書の手引き」

手術の後で静養中のところお客さんが続いたとの事大変でしたね。 兎に角安静にして一日も早く回復される様願って居ます。

漢方医のアポイントメントがあるとの事ですが視力回復の為に鍼は続けられる様御奨めします。 私の友人で先輩の出版会社の社長は酒が好きで肝臓を悪くし西洋医学では現状維持がベストと言われたのですが鍼に通い半年後に完治しました。 何千年もの歴史がある鍼灸治療は西洋医学で治せない病でも治して終うのです。 どうか続けて下さい。 又効果が見られない場合は鍼灸師を変える事も考えられたら良いと思います。

以前にもお伝えした事がありますが亡父はエスペラントを一生懸命勉強して居ました。 いずれは国際語になると信じて居た様ですがスッカリ廃れて終って恐らく今の若い人は知らないと思います。 早稲田大学の近くに本部がありますが小さなビルで看板だけは大きな物が掛って居ます。 ユダヤ人が発案者と聞いて居ますが英語が完全に国際語になって終った事からエスペラントの復活は望めそうもありません。

御祖父が講談全集や落語全集を愛読して居られシゲさんも愛読して居られるとの事ですが、私も講談そして落語は大好きでカセットは沢山あります。 そして箱根の家にはTVを置かず有線放送だけなので専ら有線放送で何時間もの間楽しんで居ます。 特に講談が好きで時には涙しながら聴いて居ます。 TVと違ってイマジネ-ションが湧いて来てTVの数倍も楽しめます。

今の子供達は創造力(想像力)に欠けると言われますが映像文化にドップリ浸って育ったのでは無理もない事で、読書とラジオに沢山の時間を割く様若い人達には機会ある毎にアドバイスして居ます。

井上  出 (06/08/29)

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「シベリア抑留者の恨み」

8月23日東京千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「シベリア抑留犠牲者追悼の集い」が行われ約100人が参列しました。 靖国神社に何故シベリア抑留犠牲者が祭られて居ないのか判りませんが、戦後60年も経過すると参列者も100人と実に淋しい集いになって終いました。

61年前の8月23日にソ連のスタ-リンが一方的に日本軍捕虜をシベリアに連行する様指令を出し、約60万人の捕虜が酷寒の地シベリアやモンゴルに連行され過酷な労働を強いられ約6万人が死亡しました。 戦争終結後の平時に起きた人道に対する罪を日本政府は改めて厳しく問い質す必要があり、それなくしては死者の霊は浮ばれないと思います。 領土返還要求に加え何の罪もない60万人の日本兵士がスタ-リンの一言で連行され酷使され死んで行った事実を、そしてその補償が全くなされて居ない事を世界に訴える必要があります。

米国に対しては広島、長崎で行われた原爆の人体実験に対する謝罪と補償を、ソ連に対しては領土返還とシベリア抑留犠牲者への謝罪を次の政府に求めて貰いたいと願って居ます。 国際社会では泣き寝入りではなく強い主張が求められて居るのです。

井上  出    (06/08/29)

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「貿易立国日本の将来」

資源のない日本は原料を輸入しそれを加工し付加価値をつけて輸出し外貨を稼いで発展して来た訳ですが、中国韓国をはじめインド、マレ-シア、タイ、ベトナムと安い労働力を武器に加工貿易で発展を続ける国々が増えて来て居り、日本で従来作って居た家電や映像関連機器は最近では前述の発展途上国に生産拠点が移り、日本で製造し国際市場で勝負出来る様な製品は少なくなって来て居ます。

勿論日本でしか作れない様な工業製品は未だ沢山ありますがその数は少なくなって居り、日本の将来を心配する声が聞かれる様になって来ました。 そして工学部出身の学生達はブル-カラ-になる事を嫌いメ-カ-に就職する事を避ける傾向が更に強まって居ます。 

日本人の多くは今でも日本は加工貿易で食べて居ると考えて居ますが現実は違います。 最近では加工貿易ではなく海外投資から得る配当や利息が急速に増えて居ます。 国際収支の経常黒字に占める物 + サ-ビスの黒字は、2005年度7.7兆円でした。 それに対し海外から受け取る配当金や利息の合計は11.4兆円と言うのですから、もう日本は輸出依存の国ではなくなって居るのです。

これが良い事か悪い事か議論の割れるところですが、額に汗して外貨を稼ぐと言う旧来の立国政策は確実に変化して来て居ます。 汗を掻いて利益を得ると言う従来の肉体労働形輸出貿易ではなく、頭脳を使って金を稼ぐと言う時代になって来た事は間違いありません。 そして物作りに魅力を感じない若者達は今後も増える事になりそうです。

井上  出    (06/08/29)

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