Friday, May 23, 2008

中国の圧政

平成20年5月23日

【チベット問題と少数民族の立場そして中国共産党の横暴】

4月16日のブログで“中国政府首脳はダライ・ラマ14世と直ちに対話を!!”と訴え更に4月18日のブログで“チベット騒乱の原因”と言うテ-マで漢民族がラサでチベット人達の生活を乱し搾取して居る現状をお伝えしましたが今日はチベットのカム地方ニヤロン(中国四川省)生れのペマ・ギャルポ氏(54才)を囲む会で知った中国政府のチベット人弾圧の事実と中国共産党の圧制の事実をお伝えしたいと思います。

ギャルポ氏はチベットを逃れ来日し亜細亜大学で法学をそして上智大学大学院でも法律を学ばれた後ダライ・ラマ法王日本駐在連絡官・同日本代表部事務所初代代表を務め法王の信任厚く今回のチベット問題では実兄が中国との話し合いの代表を務めて居られます。

4人兄弟ですが2人の弟さんは中国人により殺害されたとの事でそんな悲しい過去も話して頂きました。
 
今でも中国では政治犯に対する拷問は行われて居り特にチベット民族に対しては信じられない様なそれこそナチによるホロコ-ストに於ける虐待と匹敵する様な行為が日常的に行われて居ると知り戦慄を覚えました。

我々日本人はチベット問題は中国の小さな地域の出来事として捕えて居ますが漢民族が支配する前は中国全土の1/4の領地を占める漢民族に次ぐ大きな民族だったと言う事を今回ギャルポ氏からお聞きし不勉強を恥じました。
中国は56の民族の集合体でその最大の民族である漢民族が全土を支配して居ます。

しからば漢民族の領土は全土の何%かと言えば37%に過ぎないのです。 

少数民族と言われる55の民族が何と中国の63%の土地に住んで居るのです。

チベット民族のみならずウィグル地区でも中国政府に対する抵抗運動は続いて居り沢山の活動家が逮捕され拷問を受けて居る現状を知るにつけ世界の世論を集結しこの様な中国共産党の人権侵害を改めさせなければならないと強く感じました。

「北京五輪に巨費を投じるより人権状況を改善して欲しい」と言う署名活動をした人権活動家は「国家政権転覆扇動」の罪で逮捕された後拘置所でベッドに手足を縛りつけられたまま食事や排泄を強いられたと言う事件がありこの活動家は「五輪の囚人」と呼ばれて居る事は4月28日の朝日新聞朝刊で報じられた通りです。

又人権活動家を支援する弁護士が公安によって拉致され3日間も監禁された事件もありました。 

別の支援弁護士は逮捕されて居る活動家の面会に行く途中で暴漢に襲われ重傷を負ったにも拘らず警察は一切動いて呉れなかったと言うケ-スも報じられて居ます。

共産党独裁政権の弾圧を恐れずに人権や民主・法治・言論や宗教の自由等を訴えて居る活動家達には全て尾行が付けられ24時間その行動は監視されて居るのです。

朝日新聞の北京駐在記者は中国の現状を次の様に伝えて来て居ます。
 
「権力は党に集中する。 その幹部に不正がはびこる。 メディアは沈黙する。 大衆が不満を募らせても党批判は断罪されかねない。 罪に問われた被告を守ろうとすれば弁護士にも身の危険が迫る。 これが中国の現実だ。」

この記事は当然の事ながら中国の公安の知るところとなって居り間違いなく記者には尾行が付いた事でしょう。 

中国での取材は命懸けと言う事で朝日新聞にこんな骨のある記者が居る事を日本人として誇りに思います。

井上  出

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