スハルト醜聞

平成20年2月6日

【スカルノ元大統領を超えたスハルト氏の悪行の数々】

デビ夫人は今は廃業して既にない「コパカバ－ナ」と言う赤坂の超一流のナイトクラブのホステス時代に当時インドネシアとのビジネスで急成長して居た岩井産業と言う商社（日商に買収され後現在の双日となった）から接待用に提供されスカルノ元大統領のハ－トを射止め世界の社交界にデビュ－する訳ですがそのスポンサ－であったスカルノ元大統領も私腹を肥やし顰蹙を買いましたがそのスカルノ元大統領の下で副首相兼陸相としてスカルノ氏に仕えて居たスハルト元大統領は「ほほ笑みの将軍」と呼ばれその笑みの裏に計り知れない闇の部分を秘めて居た事から怖れられて居ました。

何時の時代にも発展途上国には下克上と言うかク－デタ－によって政府を覆す動きはありますがスハルト氏は大恩のあるスカルノ氏を追放した後は西側から巨額の援助や投資を引き出しそれを親族を核とした政商達にバラ撒き遂には4兆円と言われる膨大な不正蓄財をするに至りました。

1966年から1998年迄の32年間完全独裁政権を維持し続けたのですからその政治力と人心掌握力に優れて居た事は認めますが4兆円と言う天文学的数字の不正蓄財は世界銀行からの融資の3割が賄賂に回ったと言う試算がある位ですからスハルト氏は金の亡者に成り下って終ったのは間違いありません。 日本からインドネシアへの途上国援助（ODA）資金の累積供与額が2005年迄で4兆円との事ですからこれが全部スハルト氏の不正蓄財に回ったと言う計算になる訳でこんな事が許されて良いはずはありませんが結局は不正を裁かれる事もなく4兆円は闇の中に消えて行く事になるのです。

井上　　出