Thursday, July 03, 2008

劣等意識

平成20年7月3日  

【京大教授会田雄次氏の言われる日本人の“劣等意識”】 

幼少の頃から親そして特に母親からやかましく欠点をあげつらわれる子供達は自分の短所は承知して居るが自分の長所を探す事が出来ない様になると言う事は充分に考えられます。

一方他人の物や先進国の事は何でも良く見えると言う傾向もあると思います。 併し一時洋行帰りのアメションの男共が「君アメリカではね」と自慢気に日本と比較し日本を扱き下ろす様なケースは最近は殆んど見られなくなりましたが政治家の中には未だそんな輩が居ます。

他人に対する羨望が激しいねたみや憎悪を伴い陰湿でゆがんだ形を取り相手を貶める傾向は相変らず根強く日本には残って居ます。 劣等意識がベースにあるのです。

私の米国の友人達は自分の友人や昔の仲間が出世すると「あいつはやはり我々とは違って居た」とか「やっぱりなるべくして今の地位を得た」とかその出世した人物を褒めますしその事を誇らしげに語ります。

と ころが日本人は殆んど例外なく「あいつは運が良かったんだ」とか「親の七光だ」そして終いには「あいつは出来が悪かった」とか「世の中おかしいよ」等と貶 し時にはその家族までも引合いに出して悪口を言います。 出世した人を批判する事で自分の方が優秀だと言う事を伝えたがるのです。

特に不遇にある人に多いのですが自分が出世出来ないのは「自分は反骨精神が旺盛で人に媚び諂う事をしないから」とか「自分は正義感が強すぎるから不当な待遇を受けて居るのだ」等と自己弁護をするのです。

劣 等意識は抜きんでようとする仲間に対する異常な羨望と憎悪を生み特に若い人の間にこの傾向が強いと言われて居ますが職場に於ける優秀な社員に対する嫌がら せや仕事上の妨害は何処にでもあり所謂「出る釘は打たれる」等と言う日本独自の表現までありますから特に最近の傾向ではありません。

自 分の能力不足を棚に上げて他人を貶める事で自己満足を得ると言う日本人独自の思考と行動は改める必要があります。 グローバル化が進むに従い外国人との接 触は今後益々盛んになる訳で劣等意識を捨て自分を正しく評価し他人との触れ合いを楽しむ心の余裕を身に付けたいものだと思います。

井上  出

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