Wednesday, October 24, 2007

上海雑感 (2007/10/24)

 10/24/07

上海旅行雑感 (4) - 中国農家の貧困と口減らし

日本でも昔は農家の長男以外は口減らしと言う事で都会に追出されたり女子は機織や遊女として家から追い立てられたものです。 第二次世界大戦後も人身売買は行われて居た訳で昔と言っても100年も経過して居ないのですから今の日本の若い人には想像も出来ない世界が日本にもついこの前まで存在して居たのです。

今回上海で現地の人から赤ん坊の人身売買が行われて居ると聞きましたが、この事は1年以上も前に私のブログで御紹介した事がありますので御記憶の方も居られると思います。 中国政府の掲げる1人子政策の結果大都会では一家族に子供一人と言う家庭が殆んどになって居ます。 そしてその一人さえも居ない家庭がこのところ増えて来て居り老後の面倒を見て貰う為に子供が欲しいと言う人達が大勢存在して居る事から赤ん坊の人身売買が広く行われて居るのです。

上海とか北京での赤ん坊の相場は約1万元(17万円程)ですがこれが僻村では何と200~500元(3,400円~8,500円)それを買取った業者が仲間に売り渡す価格が2,000~3,000元(34,000円~51,000円)と言う事の様で生みの親が3,400円で手放した赤ん坊がその50倍と言う値段が付けられ麻薬取引並みの掛率で中間業者が暴利を貪って居る事態があるのです。

この様にして集められた赤ん坊の中には外国人と養子縁組を結び引取られて行くケ-スも多いと知ると我々も無関心では居られません。 こんな事が通用する中国は軍備拡張や宇宙開発に湯水の様に金を使う前に貧困層対策に大きな予算を組んで救済を図らなければならないのですが今回の人民大会でも具体的な事は何も語られませんでした。

貧困・環境汚染・人身売買・役人の汚職の蔓延・水不足・国の砂漠化他問題は山積で中国はオリンピックどころではないのです。                                 

   井上  出

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